Log Book [下半期]

27-Jan. 14:00  位置:24°20N  123°59E
Trip:400502nm 竹富町小浜港 着
八重山Yaima号世界一周夢航海終了!!!!!!!!!!!!
応援ありがとうございました。!!!!!!!!!!!!!!

25-Jan. 09:00  位置:24°20N  124°08E
Trip:400498nm 石垣港 着

24-Jan. 12:00  位置:25°07N  121°44E
Trip:40032nm Keelung harbour, Taiwan 出航

6-Jan. 02:00  位置:25°07N  121°44E
Trip:40032nm Keelung harbour, Taiwan 着
★世界一周達成
2009年3月11日台湾、基隆港よりトライアルで立ち寄って出航した。なお、神奈川県から八重山号を石垣に回航以来の総航海距離が40000マイルを越えた。地球1,5周の距離を帆走したことになる。
そして基隆港着岸だが数日前からエンジン不調に陥っていたが入港数時間前からスタートできなくなった。このためセーリングでの入港と着岸となった。台湾友人アントニオと学生ヒカルが雨模様で深夜にもかかわらず待機してくれ着岸を無事終了した。感謝。

5-Jan.00:00  位置:23°19N  123°55E
Trip:39864nm 315° 7.0kt
Wind: E 15kt
#1リーフメイン、小ゼノア、スターボー、アビーム

4-Jan.01:00  位置:21°52N  125°59E
Trip:39723nm 320° 5.0kt
Wind: NE 10kt
フルメイン、大ゼノア、スターボー、アビーム

09:00  位置:22°16N  125°16E
Trip:39767nm 310° 6.0kt
Wind: E 25kt
#1リーフメイン、ゼノアトラブル、スターボー、クオーター
★ジブファーリングギアにトラブル発生。一度縮帆下にもかかわらず開いてしまいオーバーパワー過ぎるためゼノアダウン。世界周航で初めてゼノアが使えなくなった。基隆港手前257マイルだ。一樹バウマン、佑樹ヘルプ、私コクピットでゼノアダウン作業無事終了した。ヘディングをリーチングまでヘッドアップしたことでゼノアがシバーしやすくなりダウンできた。
15時頃風波が若干下がってきたのでファーリングギアの点検を一樹が行った。原因ははっきりしないがおそらくドラムとホイルはゼノアのシバーで外れてしまい空回り状態になったと思われる。点検したところ作動することがわかったので小ゼノアをセットする事にした。ファーリングロープが摩耗して切れかかっていたのを取り替えた。
おまけのエンジントラブルも発生している。インド洋での噴射弁からのガス漏れと同じ状況だ。ケアンズで部品交換した場所だ。基隆港で治すか石垣まで航行するか検討課題ができた。

3-Jan.00:00  位置:20°08N  128°04E
Trip:39565nm 310° 6.5kt
Wind: NNE 15kt
#1リーフメイン、リーフゼノア、スターボー、リーチング

12-Jan.01:00  位置:18°17N  130°11E
Trip:39401nm 310° 7.3kt
Wind: NNE 20kt
#1リーフメイン、リーフゼノア、スターボー、リーチング

1-Jan.15:00  位置:17°32N  131°11E
Trip:39314nm 315° 7.5kt
Wind: NNE 25kt
#1リーフメイン、リーフゼノア、スターボー、クローズ
★うれしい初仕事。
昨晩佑樹が年越しソバを作ったが食べれたのは佑樹と私だけだった。波高5m、ヒールがきついがこの状態に慣れる以外方法はない。特に女性2名は寝たきりになってしまった。
年初めの初仕事はビルジポンプ修理だ。センターに大、中のポンプがあるがヒールがきつく海水をすくいきれないためつい無理をして使っていた。結局中サイズのポンプが作動しなくなった。一樹、佑樹の3名で検討した結果、風下側にもう一個ビルジポンプを増設することにした。まずは配線コードとホース探しだが5名乗員という大所帯でもあり物探しが大変な作業だ。佑樹がバウ物入れにもぐりこみ配線コードとホースを見つけ出した。そして何と海水流入の原因まで見つけて帰って来た。左舷バウ側壁面の海水を確認したのだ。原因はバウアンカーウエルが海水で満杯になり左舷側デッキ下を伝い海水が流入していた。
 私一人、喜望峰でのバラストボルトからの流入と思いこみ悩んでいたので非常にうれしかった。古傷が危ないなど口が裂けても言いだせなかった。そこで、海水流入を止めるため久しぶりに私がライフジャケット、及びハーネスを装備し修理に取り掛かった。バウに行きアンカーウェルハッチを固定して排水溝の掃除とウエスをハッチの開口部に詰めてハッチを締め固定した。これで船内ビルジがかなり減った。
ビルジポンプ増設はシガ―レットソケットのコンセントを使用した。ホースは短めのしかないためバーナーで差し込み何とか接続に成功した。排水はギャレーシンクに流すこととして風下のかなりのビルジが瞬く間になくなった。一昼夜に渡るビルジとの戦いだったがこの状況は後2日もしくは基隆港まで続く可能性もあり、うれしい初仕事だった。

31-Dec.09:00  位置:15°10N  134°10E
Trip:39078nm 320° 6.0kt
Wind: NNE 20kt
小フルメイン、リーフゼノア、スターボー、クローズ

30-Dec.15:00  位置:13°43N  135°15E
Trip:39010nm 330° 5.5kt
Wind: NE 12kt
小フルメイン、小ゼノア、スターボー、リーチング

29-Dec.07:00  位置:11°10N  136°51E
Trip:38830nm 340° 6.0kt
Wind: E 12kt
小フルメイン、小ゼノア、スターボー、アビーム

28-Dec.10:30  位置:09°30N  138°07E
Trip:38690nm 220° 5.5kt Tamil Harbour Yap, FSM 出航
Wind: E 15kt
小フルメイン、小ゼノア、ポート、クオータリー

12:30  位置:09°24N  138°03E
Trip:38699nm 320° 5.5kt
Wind: E 12kt
小フルメイン、小ゼノア、スターボー、クオータリー

25-Dec.20:30  位置:09°30N  138°07E
Trip:38690nm Tamil Harbour Yap, FSM 着

24-Dec.23:00  位置:08°34N  137°14E
Trip:38612nm 45° 4.5kt
Wind: E 12kt
小フルメイン、小ゼノア、スターボー、クローズ

23-Dec.09:00  位置:07°20N  135°42E
Trip:38495nm 50° 4.5kt
Wind: なし Motoring

22-Dec. 16:00  位置:07°20N  134°27E
Trip:38430nm Malaka Hobour , Palau 出航

Dolphin Pasific に一樹とジュンちゃんを拾いに行った。出国税$35支払った。
ワッチ体制:1800一樹2000佑樹2200ジュン2400アヤ
      0200一樹0400佑樹0600ジュン0800アヤ
      前田は非常勤として船酔いクルーをバックアップする。

17-Dec. 12:00  位置:07°20N  134°27E
Trip:38430nm Malaka Hobour , Palau 着

16-Dec. 15:00  位置:07°16,009N  134°22,975E 着
Trip:38421nm
森の中の入江で一泊した。ロックアイランドを中心にロングビーチ、ジェルフィッシュレイク、
サンゴポイントなど3泊4日の航程でクルーズした。どこもかしこも森の中の海というより湖のように
波静かな快適なクルーズだった。パラオ松島という別名があるようだが日本よりも小島が密集しており
静かな海面だった。パラオは沖縄から1500マイルほど南東方向に位置しており日本食材も手に入る。




15-Dec. 11:00  位置:07°08,681N  134°18,994E 出航
Trip:38411nm

12:45  位置:07°08,542N  134°18,967E 着
Trip:38416nm
ジェリーフィッシュレイク見学。門多氏マップだのみの狭水路だ。

14-Dec. 09:00  位置:07°20N  134°27E
Trip:38395nm Malaka Hobour , Palau出航
セールドライブからのオイル漏れ確認。心配だ。

12:30  位置:07°08,681N  134°18,994E 着
Trip:38411nm
シーマップ誤差修正、98° 0.35nm
環礁内をヒヤヒヤでモーターリングしてきた。
セールドライブのギアオイル漏れが心配のあまりPNG以来2度目のオイル交換をした。
夜中、11時頃オリオン座の南方にふたご座流星群を見つけた。当地在住、門多さんに
聞いていたので寝る前に空を見上げて目が慣れてきたら発見できた。断続的に数十個の流れ星を見た。
久しぶりの流星群でしばし見とれてしまった。半月の月明かりがあり迫力には欠けていたが幻想的だった。
翌日朝、アヤちゃんに話すと私も見たとのことだが3時頃見て月が沈んでおりかなりの迫力があったとの
事で私は冷めてしまった。


★★11月26日ブログ
オーストラリア以来約2カ月ぶりのインターネット環境です。パラオからです。と言う事はこの間、限りなく文明という世界ではなかったという事です。文明が無かったというのは極端ですが紙、自動車、電気、水道の無いところを回ってきました。 この地球にフンドシ1枚のみなのに笑顔で遠来の友を迎えてくれる人たちがいるのです。彼らはすごく幸せなのです。少しだけ文明の素晴らしさ日本の素晴らしさに気付き始めてはいます。 気づき始めている原因はJICA(日本国際協力機構)です。FSM(ミクロネシア連邦)の島でフンドシ1枚で日本語を話す人がいました。JICAの援助で日本で漁業研修を5年間受けた人です。もう一人同じ研修を受けた人がいました。
素晴らしいJICAの仕事です。彼らの船はセーリングカヌーです。場違いなほどの素晴らしい漁網がありました。新品でした。使いこなせていない様が見えました。大きな漁網で漁獲できたとしても冷凍設備はない他の島に運ぶ手段がない彼らにとっては使う必要性が無いのです。その日だけの食料が得られれば良いのです。船外機も大事に保管してありました。とはいえ、30マイル離れた島ではすでに電気が島に入っているのです。電気があるという事は保管ができることになります。しかし、電気が入った島人は高すぎて電気を使えないと言っていた。
人の営みのむずかしさを垣間見るようですが現実なのです。おそらく彼らの気持ちの中で葛藤があるだろうけれど彼らはどこまでも明るくフレンドリーでした。新鮮な空気を吸った幸せな気持ちにさせてくれました。
昨日、パラオ入国したが彼らからもらったココナッツ、バナナが60ドルで強制的に没収された。パラオ国は間違えていないのです。検疫作業からして現実なのです。我々は夢の中にい過ぎたようです。

24-Nov.00:00  位置:07°18N  136°11E
Trip:38291nm
Wind: なし Motoring Boat: 270° 6,0kt

18:00  位置:07°20N  134°27E
Trip:38395nm Malaka Hobour , Palau着


23-Nov.00:00  位置:07°15N  138°24E
Trip:38158nm
Wind: N 3kt
小フルメイン、大ゼノア、スターボー、アビーム

22-Nov.00:00  位置:07°21N  140°37E
Trip:38026nm
Wind: なし  Motoring

21-Nov.00:00  位置:07°27N  142°37E
Trip:37906nm
Wind: EES 7kt Boat: 260° 4,0kt
小フルメイン、大ゼノア、ポート、観音開き

20-Nov.09:00  位置:07°21N  141°54E
Trip:37829nm Wolleai Atoll , FSM(Federated Steats of Micronesia ) 出航
Wind: EES 10kt Boat: 260° 5,5kt
小フルメイン、大ゼノア、ポート、観音開き

19-Nov.12:00  位置:07°14N  144°27E
Trip:37796nm Ifalik Atoll , FSM(Federated Steats of Micronesia ) 出航

15:00  位置:07°21N  143°54E
Trip:37829nm Wolleai Atoll 着
★イファリック 島、FSM
  FSMはカロリン諸島および600島ほどの島からなる国である。この島は4部落600名ほどが住んでいる。一見すると無人島と見えるヤシの木林だ。ところが、1隻のカヌーが我々の船に来ると次から次へとココナッツ、バナナ、民芸品を持ってきてUS$もしくは物々交換を要求してくる。瞬く間に、食いきれないほどのココナッツとバナナの山となった。交渉で売れないとそのまま置いて行ってしまうのだ。島上陸をして散策した。皆非常に穏やかな顔立ちで親切に向かい入れてくれた。佑樹は若い女性から話かけられ目の置き場に困った。なぜなら、上半身裸体なのだ。男性はふんどしだけだ。小さな病院があり医者が1名いる。また幼稚園もコンクリートでしっかりした建物だ。太平洋西部のバヌアツ、ソロモン、PNGの中ではミクロネシア人は温和な顔立ちで近づきやすかった。この諸島は海抜が1,2mで数年に何回か大きな台風で海水におおわれ被害が大きいとのことだ。おそらくモルジブよりも海抜が低いだろう。一見過酷と思える環境だが小さな島は過密状態だ。
  日本の援助で漁業研修を日本で受けた人が2名いた。マークさんはその一人で少し日本語を話す。子供が3名おり祖母が80歳で今年亡くなった。平均すると70歳から80歳くらいで死亡するとのことだ。平和ではある島の生活だが水、電気などない島生活は身体には過酷である。確かに島内散策した時に多くの若者を見たが老人はあまり見掛けなかった。島の若者が早朝4時頃から大型セーリングカヌーで漁に出ていた。連日、スコールデーにもかかわらず冷たいスコールの中作業をしていた。シュノーケルをした。20mはある透明度で期待して水中に入った。海綿のようなソフトコーラルが主でエダサンゴ類はそれほどでもなかった。水温は27度くらい。

17-Nov. 00:00  位置:06°38N  145°19E
Trip:37734nm 6.0 kt  305°
Wind: NE 12kt
小フルメイン、大ゼノア、スターボー、アビーム

12:00  位置:07°14N  144°27E
Trip:37796nm Ifalik Atoll , FSM(Federated Steats of Micronesia ) 着
アンカーを下ろすなりManno(マヌー)さんとMark(マーク)さんの来船でUS$70を支払った。入島税といったところだ。彼らの生活の知恵だろう。
Wind: NE 7kt
小フルメイン、大ゼノア、スターボー、アビーム
16-Nov. 00:00  位置:04°43N  146°49E
Trip:37589nm 5.5 kt  320°
Wind: NE 7kt
小フルメイン、大ゼノア、スターボー、アビーム

15-Nov. 00:00  位置:02°50N  147°43E
Trip:37463nm 6.0 kt  330°
Wind: NNE 3kt
小フルメイン、大ゼノア、スターボー、リーチング
モーターリング
★GPS誤差発見
メインGPSのTRIPに誤差が発生した。調べた結果11日ケビアン出航以来のデータ―に誤差が生じている。今後定時ポジションから数値を計算する必要がある。信頼できるFURUNOだが
初めてのトラブルだ。TRIPが伸びる楽しみがなくなったのが残念だ。

14-Nov. 00:00  位置:01°03N  148°27E
Trip:37347nm 5.0 kt  310°
Wind: NNE 3kt
小フルメイン、大ゼノア、スターボー、クローズ
モーターリング

13-Nov. 00:00  位置:00°51S  149°20E
Trip:37220nm 5.3 kt  315°
Wind: なし モーターリング

オイル確認のためエンジン停止。17時間エンジン使用だがゲージをオーバーしている。前回入れ過ぎていたようだ。オイル交換したばかりで透明で見えずらい。

★★最後の赤道越え。大海の砂漠、ドルドラムスを行く。
  ドルドラムスとは赤道無風地帯のことだ。その真っただ中にあってPNG出航後まもなくエンジン故障。まさに悪夢の再来だ。ケープタウンを出航してエンジンシリンダーからの海水噴出の悪夢だ。あの時は頭が真っ白になって皆で大西洋のお風呂にダイビングした。しかし、今回はドラムスの真っただ中にあっての冷却水ポンプ故障だ。エンジン水温警告音がなり、即エンジン停止した。確認したところ冷却水ポンプが作動せず冷却水が出てこない。ポンプ内のインぺラ―破損だったがその原因特殊ボルトがせん断され、それで止めていた真ちゅう金具がポンプ内で暴れインぺラ―を壊しなおかつ、出口をふさいでいた。半年前にセット交換したばかりの新品部品だ。特殊ボルトはたかが5mm程度の真ちゅうボルトだが太さが2段になっている。
  しかし、赤道無風帯(ドルドラムス)は今まさに入ったばかりで後5昼夜はエンジン走行が予想される。この応急処置がどこまで持つか非常に心配だ。昨晩はバースに入っても眠れなく悶々と策を考えようとするが見当すら付かなかった。2段分かれたボルトは無い。破断したボルトは部品内に残っている。外は大海原の砂漠と化した鏡の海。世界大戦の激戦地のガダルカナル、ラバウルの霊がここに留まれと言わんばかりの暗夜の海に吸いこむような無音の静寂だ。悶々とした夜が明け来てまずは朝食作り、腹ごしらえと決め込んで身体を起こすことにした。故障のことは考えずに自分の身体を目覚めさすことに集中した。食当ワッチは朝食、前田。昼食、佑樹。夕食、アヤちゃんのローテーションだ。私の朝食は雑炊朝食が定番で具は傷みやすい物を優先して入れ味噌味をつけて出来上がりだ。細切れみかんで胃袋を落ち着かせてさて、修理に取り掛かった。
  まずは、部品内ボルト破片除去作業だ。作業板をギャレーテーブルにのせ部品固定をした。部品は真ちゅうなので鋭利なマイナスドライバーと金づちでえぐれば何とかなるかも知れない。破片は5mm径だが部品はインぺラ―がこすれるところで傷をつけられない。慎重に1時間ほどで無事作業終了した。次に傷をつけないようにしたつもりが少し着いてしまった。その部分を紙やすりや棒やすりできれいに磨き上げた。
次に取り付け作業だが考えた末に太い径のハウジング側を無視してシリコンでかためてハウジングを間に部品とボルトダブルナットで固定をすることにした。部品固定そしてインぺラ―を入れキャップをシリコンとボルトで固定し硬化を待った。ビールを飲みながら待った。私は朝からビールなど飲んだ記憶が無いが、しかし飲まないとシリコン硬化を待ち切れずにエンジンをかけてしまう衝動を抑える自信が無かった。船内温度はすでに30度だ。アヤちゃんと佑樹をつまみに話しこみ30分の予定が40分になった。硬化時間には充分だ。
そして、シリコンだのみでエンジンスタート。海水冷却水はすぐに排出され始めた。しかし、喜べない。シリコンが利かなければ部品はまた脱落する可能性がある。1時間が過ぎ3時間が過ぎ15時間が過ぎた。修理完了だ。パラオ自力航行で行ける。自力でデルドラムス脱出ができる。
  間もなく世界周航最後の赤道越えまで15マイルを切った。灼熱の砂漠を行くような鏡の海が果てしなく続いている。エンジン音だけがリズムよく快調に聞こえ、ふとすると横揺れさえ感じず船内とは思えず止まっているような異空間の心境だ。船内温度34度、ただ黙々とドルドラムスの海を北上中だ。北緯5度、後300マイル先までドルドラムス海域と思われる。3昼夜の辛抱だ。そして、11月13日、11時、赤道を越えた。記念写真を撮った。一枚はアヤちゃん作プラカードを中心に3名の写真だ。別のカットは何とバウでのデッキから海面を3名がのぞいている写真だ。そこにはYaima八重山の文字がくっきりとおさめられた。海面に恐ろしいほどくっきりとした文字だ。身の毛がよだつほどの無風という恐怖を体感した。昔の帆船乗りに恐れられた時化と凪が同意語であることを感じた。大海原のアリ地獄の砂漠に入り込んだ多くの帆船乗りを死においやったであろう恐怖がよみがえる。あのまま冷却水が上がらなかったら。たった6時間の漂流だったが、あのまま延々と続いたらと思うと紙一重の状況であったことは確かだ。
そして今、北緯2度を越え風の気配が出始めている。我々は険しい山を越えたのだ。うれしい。

12-Nov. 00:00  位置:01°47S  150°10E
Trip:37144nm 6.0 kt  325°
Wind: NNE 10kt
小フルメイン、大ゼノア、スターボー、リーチング

10:00  位置:01°46S  149°59E
Trip:37155nm 5.8 kt  305°
Wind: なし モーターリング
★★エンジントラブル発生
6時間の漂流後、修復し試運転中だ。昨晩、02時ころエンジン水温警告音がなり、即エンジン停止した。確認したところ冷却水ポンプが作動せず冷却水が出てこない。
ポンプ内のインぺラ―破損だったがその原因特殊ボルトがせん断され、それで止めていた真ちゅう金具がポンプ内で暴れインぺラ―を壊しなおかつ、出口をふさいでいた。
半年前にセット交換したばかりの新品部品だ。特殊ボルトはたかが5mm程度の真ちゅうボルトだが太さが2段になっており、何とか苦心して組立終了した。
しかし、赤道無風帯(ドルドラムス)は今まさに入ったばかりで後5昼夜はエンジン走行が予想される。この応急処置がどこまで持つか非常に心配だ。
昨晩のデーラン30マイルで今回世界周航中最短距離だ。 

11-Nov. 13:00  位置:02°34S  150°47E
Trip:37084 nm  Kevieng PNG 出航
Wind: NNE 10kt
小フルメイン、大ゼノア、スターボー、 リーチング
★ワッチフォーメーション
18時〜20時:前田、20時〜22時:アヤ、22時〜24時:佑樹、24時〜02時:前田、02時〜04時:アヤ、04時〜06時:佑樹

★Kavieng PNGにて知り合ったスイス人、シングルハンダ―。
Pascal Voiblet pascal0905@yahoo.com


7-Nov. 13:00  位置:02°40S  150°43E
Trip:37081nm Kavieng PNG 近海出航 

16:00  位置:02°34S 150°47E
Trip:37084nm Kavieng PNG 着 
★昨日今回の世界周航で一番の狭水路を通過した。シーマップの精度がかなり落ちている。ソロン諸島と同じく0,5マイルほどの誤差がある。マップ自体も島の形状が違う。

6-Nov. 00:00  位置:03°37S  151°46E
Trip:37029nm 5.5kt 300°
Wind: なし モータリング 

17:00  位置:02°40S 150°43E
Trip:37081nm Kavieng PNG 近海着
★夜間航行回避と翌日サンゴ状況を見るためケビエン港手前6マイルほどで碇泊。 

5-Nov. 09:00  位置:04°12S  152°10E
Trip:36942nm 6.0 kt  Rabaul PNG 出航
Wind: NNE 12kt
小フルメイン、大ゼノア、ポート、クローズ 
★アヤちゃん含め3名で航海開始。

★★10月26日、ラバウル、PNGにて
戦後生まれの私が59歳にして当地に来た。我々の海図上にすさまじい沈船の印を横に見ながらの入港である。壮絶であったであろう日本人としての礎の港だ。心の中で合掌しながらの入港だ。戦争と言う国単位のエゴの戦いを私は体感することはなかった。しかし、入港後数日して地元民の心に触れるに従い、おそらくは彼らの祖先の多くが戦争被害にあったであろうことも遠い昔になり、人なつっこい子供たち大人に声をかけられることがしみじみ幸せと平和を感じる。
前寄港地、ソロモン諸島ではガダルカナル島の昔話を地元民から聞いた。彼は日本の昔と今を比較しながら今の日本の素晴らしさを私に話した。その街ギゾでは日本資本投資で日本企業がが病院を建築中だ。おそらくは、JICA(Japan International Corporation Agency)(日本国際協力機構)の関係と思われる。というのも南太平洋島嶼国といわづマダガスカルなど開発途上国に資金と技術援助を日本政府が行っているのを見てきた。日本人として誇れる行動だ。他の先進国では見られない。欠点はJICAの行動を世界に宣伝していないことだ。

23-Oct. 00:00  位置:04°31S  152°31E
Trip:36925nm 6.0 kt 320°
Wind: なし モーターリング 

08:30  位置:04°12S 152°10E
Trip:36942nm Rabaul , PapuaNewGuinea着

22-Oct. 00:00  位置:06°16S 153°48E
Trip:36831nm 6.0 kt 320°
Wind: なし モーターリング 

★★ギゾ、ソロモン諸島滞在記
ソロモン諸島では最初で最後の滞在先となった。無風地帯であること、冷凍庫が完全に使用不能となったこと、エンジン使用時にオイル消費量が多く気になることから早めのラバウル、PNG行きを決定した。
当地ではウイリアム(42歳)と知り合いお世話になった。重要な氷調達ではホテルまたは民家など何カ所も調べ歩きボールで作った氷ブロックを調達できた。彼とは初め世界大戦時の沈船を我々のゴムボートで案内してもらった。最もこれは彼の重要な仕事なのだ。初めUSドルで750と言われても我々は現地のお金でいくらなのか分からず明日話そうといったところ言い値でいいという話になった。結局かれはそのツアーだけでなく毎日我々の船に通うことになり軽油、ガソリン、等々の仕事をしてもらい4日間で4000円程度払った。彼は友達という彫刻家たちも連れてきた。その彫刻家たちのおしゃべりが真剣に地元の神様を崇める口上で私は気にいり二人の彫刻家から石の彫り物をお土産に買った。
今回の世界周航で初めてだ。努力している人たちに報いたかったのかもしれない。彼ら以外に毎日仕事がほしいとたくさんきたけれども、彼らにはノ―トとボールペンをあげた。子供たちにプレゼントと言って渡したけれどあまり喜んでいなかった。
当地、ギゾでは日本企業がおそらく日本の援助で病院を建築中だった。ウイリアムいわく、日本は世界一のソロモン支援国とのことだ。特にに南太平洋の島々でトンガ、フィジー、バヌアツで日本の評判が良かった。
何かにつけ期待されているようだ。
各島嶼間で貧富の格差を感じてここまで来た。その原因は島嶼内イコール各国内での政情の安定度がそのまま貧富差になっているようだ。確かに援助国としても政情不安な国には援助のしようがない。PNGで見たように主都もしくは一部の権力者が横取りしてしまい各地方に援助が届かないところはいつまでたっても良くならない。南太平洋島嶼国ではフランス圏域の島々が飛びぬけてアクティブで明らかに一歩も二歩も進んだリーダーシップを感じた。金も出すが口も出すやり方だ。利益もだ。
しかも観光立国を明確に打ち立て日本の2,30年先を進んでいる。

21-Oct. 00:00  位置:07°35S 155°45E
Trip:36706nm 4.8 kt 285°
Wind: N 10kt
小フルメイン、大フルゼノア、スターボー、アビーム

15:00  位置:06°57S 154°26E
Trip:36797nm 6.0 kt 310°
Wind: なし モーターリング オイル確認済み

20-Oct. 10:00  位置:08°05S 156°50E
Trip:36644nm   Gizo Solomon Is. 出航
wind: なし モーターリング
★Rabaul ,PNG 向け出航だ。東経156度はこの航海最後となる。理由は日本へ向けこれ以上の東進は必要が無いからだ。北上するのみだ。うれしい。
Rabaulまで無風の予想だが少しでも風を拾いながら走りたい。4昼夜390マイルの予定だ。

14:00  位置:07°51S 156°31E
Trip:36655nm 5.0 kt 310°
Wind: S 10kt
小フルメイン、大フルゼノア、ポート、観音開き
★エンジン4時間使用、オイル確認済み

16-Oct. 00:00  位置:08°26S 156°48E
Trip:36634nm 5.0 kt 15°
Wind: なし
モーターリング

03:00  位置:08°19S 156°50E
Trip:36635nm
Gizo Solomon Is.手前10マイルにて停止。夜明けを待って再航行。

09:00  位置:08°05S 156°50E
Trip:36644nm   Gizo Solomon Is.着
★シーマップの誤差0.8マイル。今までで最大だ。驚いた。

★ケアンズ友人Claire & Mark
e-mail: vendingrus@hotmail.com

15-Oct. 00:00  位置:09°49S 155°29E
Trip:36557nm 6.0 kt 55°
Wind: なし
モーターリング

14-Oct. 00:00  位置:10°45S 153°48E
Trip:36480nm 5.9 kt 100°
Wind: NE 15kt
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、クローズド

13-Oct. 10:30  位置:11°09S 152°46E
Trip:36423nm Pana Numara Is. of PNG 出航

真面目に約束通り、朝Worren(ウォーレン)が来船し、その後、Bernard(バーナード)さんが孫を連れて
来船した。しばし、島の苦労話を聞いた。政府が何もしてくれないことをバーナードさんは
問題にしていた。特に病院には困っており遠いミシマ島まで1日がかりで行かねばならない。
3m程度のセーリングカヌーが交通手段だが天候によっては何日も天候の回復を待たねばならない。
病人には過酷な現状を話してくれた。しかし、このパナヌマラ島は皆元気で幸運だとも言っていた。
バーナードさんは若いころオーストラリア軍に在籍しその後、貨物船の船長をしていた。
それからこの村の村長として政府に陳情をする仕事をしていたのだ。
結局は何も変わらず今は、のどかに孫と遊んで過ごしている。顔に笑顔をつくり話してくれた。
バーナードさんの様にオーストラリア、ブリスベーン滞在などを通じて文明を知り、また政府が
他国からの高額の援助を受けていることを知っている者からすると非常に腹ただしく思うだろうが
それを笑いながら話すバーナードさんのパワーに圧倒される楽しいひと時だった。
ウオ―レンは昨日、我々のPCを使ってドイツの友人にメールを送ったのでその返信を楽しみに
して来た。しかし、メールは相手に送信されず、今朝も佑樹が確認するが送信できず残念だった。
ドイツの友人もこの島を数年前にセーリングで訪れ親しくなったのだ。手伝いができず残念だ。
しかし、電気、車のない生活を苦とも思わず生活できる彼らにしっとすら感じる。
ありがとう。バーナードさん、ウオ―レン。この自然の生活がいつまでも静かに続くことを祈る。

14:30  位置:10°55S 153°10E
Trip:36448nm 6.5 kt 70°
Wind: SE 15kt
小フルメイン、小フルゼノア、スターボー、リーチング

10-Oct. 00:00  位置:12°08S 152°17E
Trip:36366nm 5.0 kt 40°
Wind: ESE 12kt
小フルメイン、小フルゼノア、スターボー、クローズド

11:00  位置:11°09S 152°46E
Trip:36423nm Pana Numara Is. of PNG (パナ ヌマラ島、パプアニューギニア)着
★到着してゆっくり片づけをしていると佑樹が外で子供と話し始めた。カヌーで来たのだ。
次に大人が来て、学校の先生もきたし子連れのお母さんも来た。
皆、バナナ、パパイヤ、などの売り込みだ。買えるものは買い必要でない物は買わなかった。
佑樹のTシャツ、ノ―トとペンなどとの物々交換だ。素朴な人たちでホットした。
明日は学校訪問を約束したので楽しみだ。
ちなみに、PNGは外務省より非常に危険な地帯として広報されているお国柄である。

9-Oct. 03:00  位置:13°35S 150°50E
Trip:36294nm 6.0 kt 60°
Wind: ESE 20kt
小フルメイン、小フルゼノア、スターボー、クローズド

Solomon Is. Honiara(首都)を目指していたが風向が東に近くのぼっていけない。
このため前方にあるパプアニューギニア(PNG)最東端諸島に寄ることにする。

8-Oct. 00:00  位置:15°04S 148°48E
Trip:36182nm 4.5 kt 30°
Wind: ESE 10kt
小フルメイン、小フルゼノア、スターボー、クローズド

7-Oct. 12:30  位置:15°35S 147°50E
Trip:36129nm 5.5 kt 60°
Wind: ESE 20kt
小フルメイン、小フルゼノア、スターボー、クローズド

6-Oct. 11:30  位置:16°56S 145°46E
Trip:35986nm Cairns Marlin Marina 出航

15:00  位置:16°31S 145°54E
Trip:36015nm 6.5 kt 15°
Wind: E 20kt
小フルメイン、小フルゼノア、スターボー、リーチング

★★オーストラリア滞在記
8月21日に東海岸マッカイ市で入国以来、1か月半が過ぎた。マッカイ市はグレートバリアリーフ(GBR)の中ほどに位置しておりケアンズまで北上した。400マイル(700km)ほど移動したことになる。GBRは大陸に平行にありその中を航行してきた。その間、小島とリーフで海中を観察した。ポイントごとではそれほどきれいとは思わなかったが自然保護に対して考えと行動が無理なく一般に浸透している。
行政の動きで目を引くのは海洋レジャーを積極的にリードしていることだ。国立公園の管理運営指針はかなり細かく設定されているし、驚いたのは海洋レジャー用ブイがそこら中に設置されていることだ。このブイにはタグがついており使用法が書いてあり安心して使用できた。10か所ほど海中をのぞいたがサンゴが折れていたり破壊されていることは皆無だった。大型レジャー船近辺においても同様だ。最も入国に際して5万円を超える額を徴収されており、この額は我々が入国した中では最高額だが陸域と海域においても納得がいくほどにきれいに整備されている。
日本はウオーターフロントもしくはヨットハーバーというと一般生活からかけ離れた地域になるがこの国では朝から晩まで賑わっている。陸域で驚いたのは無料の公共バーベキュー設備が公園のそこら中にあり週末を問わずきれいに使用され生活に溶け込んでいることだ。夜でさえ安心して出歩けることとゴミが散らかっていない清潔な街が当たり前なのだが変に心地良かった。国際観光都市としての見本を見た。
ケアンズの特筆すべき点は3000人ほどの日本人が住んでおり多くの日本人観光客を見た。マッカイ、タウンズビルでは皆無だった。ケアンズのオーストラリア人の親日的な振る舞いにはホットさせられた。小学生からの日本語教育の賜物だろう。ワーキングビザ入国の若者も多く、日本人観光客に対しての仕事に着いていた。良いシステムと思う。

26-Sep. 08:00  位置:16°56S 145°46E
Trip:35962nm Cairns出航
家内とGreen Is.までのデーセーリングだ。曇り、SE , 10kt
家内は往復とも横になり船酔い対策が功を奏して快適だったようだ。シュノーケルも満足してくれた。

17:00  位置:16°56S 145°46E
Trip:35986nm Cairns 着

15-Sep.
★今日はハッピーデー!!
ケアンズ南西側のCCYS(Cairns Cruising Yacht Squadron)にて9日から上架修理作業をした。
大きな修理作業だった。佑樹も私もくたくたになった。最後の締めは夕方、約束通りドイツからの
エンジン部品が届き修理完了となった。無事明日早朝下架作業だ。ケアンズはマングローブの湿地帯
にありその河口沿いで潮流が速いため、潮どまりの時間に下ろすのだ。
もうひとつの出来事は日本、石垣島の八島小学四年生との楽しいSkype交信がスムーズにできた。
二日前にリハーサルを行い今日の本番を迎えた。今週末は八島小学校の運動会があり練習に忙しい中
我々の予定に合わせてもらった。それにしても小学四年生の好奇心の旺盛さには驚いた。矢継ぎ早の
質問で45分の授業もあっというまに終了した。その後も好きな子たちが海外との交信を楽しんだ。
質問内容は例えばこんな風だ。
船の値段はいくらなの? 世界一周の動機は? 嵐がきたらどうするの?どこの海がきれいだった?
クジラを見ましたか? サメには会いましたか? などだった。
石垣市教育委員会、當山部長、大浜校長初め小林先生、上原先生、大変お世話になりました。
来年1月、石垣で会えることを楽しみにしています。

8-Sep. 09:00  位置:16°40S 145°56E
Trip:35940nm Upolo Reef出航

11:00  位置:16°45S 145°58E
Trip:35948nm Green Is.着

15:00  位置:16°45S 145°58E
Trip:35948nm Green Is.出航

18:00  位置:16°56S 145°46E
Trip:35962nm Marlin Marina,Cairns (マーリンマリーナ、ケアンズ)着
★Dr.ショウコ大変お疲れ様でした。久しぶりの船中泊3日間で慣れたころに帰国の旅となり日本人
の忙しない環境は如何ともしがたいことです。
当地、ケアンズで知り合った40歳前後の電気技師マッシュウは会社を退職して休暇を取っている。
仕事の復帰の心配をたずねるとそれほど難しくないとのことだ。彼には我々のプレッシャーポンプを
直してもらったが塩害防触技術の念の入れようはかなりの電気技師と見た。彼は安い中古艇を手に入れ
整備中だ。彼女のために不似合いな大きさのウォ―ターメーカーを取り付けたばかりだ。1日に3回
シャワーを浴びれるとのことだ。世界中のセーラーを接して見えてきたことは、人生にとって仕事は
2番目だという事だ。1番目は圧倒的に自分流の時間をエンジョイすることだ。利己主義とか個人主義
という考えだ。私と共通するところは自己責任でエンジョイすることかも知れない。
日本人のように会社とか仕事に振り回される人生とは根本的に違うようだ。

7-Sep. 09:30  位置:16°55S 145°59E
Trip:35930nm Fitzroy Is.出航

14:00  位置:16°40S 145°56E
Trip:35940nm Upolo Reef着
シュノーケルで50cmほどのオオシャコ貝を見つけた。その後、1m弱の死んだオオシャコ貝も見つけた。
ソフトコーラル、エダサンゴが元気だった。透明度は5m程度。

6-Sep. 09:00  位置:16°55S 145°47E
Trip:35901nm Marlin Marina,Cairns (マーリンマリーナ、ケアンズ)出航

13:00  位置:16°55S 145°59E
Trip:35930nm Fitzroy Is.着
Dr.しょうことクルーズ。風がSSE,20ktを超えてしょうこチャンにはきついセーリングだった。

29-Aug.
★ケアンズメンテナンスリスト(8月30日〜 3週間予定)

*エンジン周り
 ・スイッチパネル交換(備品あり、ただし電気線に問題アリ。)
 ・ジェネレーター(オルタネーター)交換(備品あり)
 ・エンジン始動時、一発でかからない。
 ・燃料系統の確認、逆止弁の圧力が抜ける等。
 ・消耗品購入:燃料フィルター(ヤンマー製)、冷却水インぺラ―、ギアオイル

*冷蔵庫周り
 ・冷えたり冷えなかったり、弱い。
 コンプレッサーの問題かガス漏れの可能性あり。

*船体上架場所探し
 ・Cairans Cruising Yacht Squadron (42/48 Tingira St. Portsmith Cairns)
 Tel: 07-4035-1881
 見積もり後、ブッキングを急ぎたい。船底塗装、エンジンドライブメンテを中心に作業。

*船体内部電気系統メンテ
 ・プレッシャーポンプの作動 (プレッシャースイッチの不作動?)
 ・ギャレー周りライト電気配線確認
 ・トイレシャワードレン配線確認とライト取り換え

*マリン用品店探し
 ・船底及びデッキ塗料関係
 ・ホース類(トイレ)
 ・エンジン消耗品
 ・プロパンガス充填

*セールメンテ
 ・メインセール(ラフ及びクルー周り)、ゼノアセール(全般)補強工事見積もりとオーダー。

*ライフライン及びバウパルピット周り補修溶接作業。
 ・バウパルピットの曲がり修正、舷燈ベース取り付け。
 ・ライフラインをステンパイプもしくはロッドに変更工事。見積もりとオーダー

*バラストボルト増し締め作業
 ・シップヤードになければ特殊工具を作成。


28-Aug. 00:30  位置:18°20S 146°32E
Trip:35797nm 6.0 kt 330°
Wind: E 5kt
モータリング

11:30  位置:17°13S 146°09E
Trip:35861nm 7.5 kt 330°
Wind: S 20kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、クオータリー

18:00  位置:16°55S 145°47E
Trip:35901nm Marlin Marina,Cairns (マーリンマリーナ、ケアンズ)着


27-Aug. 14:00  位置:19°15S 146°49E
Trip:35762nm Breakwater Marina,Townsville (ブレークウオ―ターマリーナ)出航

26-Aug. 03:00  位置:19°44S 148°16E
Trip:35645nm 6.0 kt 340°
Wind: ESE 12kt
フルメイン、リーフゼノア、スターボード、ランニング

13:00  位置:19°13S 147°24E
Trip:35726nm 7.5 kt 280°
Wind: SSW 25kt
#2ポイントリーフメイン、リーフゼノア、ポート、リーチング

18:00  位置:19°15S 146°49E
Trip:35762nm Breakwater Marina,Townsville (ブレークウオ―ターマリーナ)着
★ブレークウオ―ターマリーナで大問題発生
 ケアンズ150マイル手前のタウンズビルに入港した。リンコーちゃんの帰国フライトがせまっているためだ。
風向風速が定まらずおまけに潮流が逆潮と追い潮が交互に来てマリーナ入港が18時になった。2時間前にマリーナ
とVHF連絡を取った。非常に浅く狭い水路をかろうじて通ることができた。一時は1.9mを水深計はさした。
無線連絡時にデボラさんがマリーナ事務所が5時に閉まることでシャワールームキーを消火器設備のボックスで受け
取る確認をしてあった。我々はやっとの思いで入港し指定の桟橋に八重山号を舫ってキーを捜しにデボラさんが
行った。ここで大問題が発生した。
 発生したというより問題がつくられ始めた。デボラさんは消火設備らしき2カ所を見てその1カ所の小さなドア
を開いた。非常ベルがなり響いたのだ。そしてその数分後マネージャーなる男が遅れてシャワールームキーを持って
あらわれた。そしてこのバカ男の自作自演の問題がスタートした。
 バカ男いわく「いたずらだ。消防車が飛んでくる。900ドル(8万円)を払え。」と言いだした。デボラさんは
台湾の大学で英語を教えている人だ。無線連絡時このバカ男は「消化設備の箱に入れておく。」と言ったのだ。
この箱の距離は5m足らずで1個はドアがなくすぐにキ―らしきものは無いことは分かった。小さめの赤い箱には
ドアがありそれを開くと非常ベルがなり消防署に自動連絡が入る設備だ。数分で消防車は来て状況を確認後帰った。
そこから1時間以上、デボラさんでさえオーストラリア方言を理解するのがやっとの中、バカ男と話すはめになった。
バカ男いわくこのケースは以前にもあったと認めておきながら900ドル払えの1点張りなのだ。キツネにだまされた
思いの中翌朝話すことでバカ男と別れた。別れ際に「この件はマリーナーと八重山号の問題でありオーストラリアの
法律だ。消防署に掛け合っても無駄だ。」と言って分かれた。この日の夕食はデボラさんとリンコーちゃんの接待で
お別れ会でもあった。おいしい料理ではあったが私は話がはずまなかった。
 レストランから戻りデボラさんはオーストラリアの知人に相談を開始して翌朝やっとつかまった。この知人の
アドバイスでバカ男と交渉する前に消防署に行き実情を話すことと決してバカ男に払うはめになってもクレジット
カード番号を教えなと忠告された。
 そして、消防署で話すこと30分でも良い話にはならなかった。消防署は現場であり書類業務は別組織で分からない
とのことのようだ。しかし、幸運にも別の署員が来て事態は一変した。彼いわく、どこでもこのようないたずらは
後を絶たないが初犯は罪に問われないと言った。我々はこの言葉に歓喜した。なおかつ、彼は電話業務はすべて記録
されているので調べてくる事になった。そして分かった事はマリーナーのバカマネージャーが消防署に電話しており
この件の諸事情は無罪とすでにバカ男に伝えられていたことが分かった。我々は救助してくれた署員にお礼と記念写真
をとり分かれた。バカ男の業務は8時30分に始まっているにも関わらず一切連絡なしだ。この無神経バカ男に
うんざりさせられた。しかも正式にマリーナに手続行くと船体保険証の有無をただされなければマリーナ外の水深
2mほどの危ない泊地を指定された。私は何度も頭にきて謝罪の言葉もないマリーナをケアンズに向け出航した。
、リンコーちゃんとデボラさん下船日でしかも午後2時のグレーハウンドバスの時刻が迫る中でのやり取りだった。
最後は日本の冷やしそうめんとビールで乾杯しバスターミナルまで20分ほどの道のりを楽しい会話で締めくくれた。
来年1月台湾、基隆港での再会を約束し二人の涙をみながらの別れだった。

25-Aug. 03:00  位置:20°27S 149°03E
Trip:35589nm Lindeman Is.of Witsunday Is.(ウエットサンデー諸島、リンドマン島)出航

09:00  位置:20°05S 148°53E
Trip:35604nm Longford Is.of Witsunday Is.(ウエットサンデー諸島、ロングフォールド島)着

12:00  位置:20°05S 148°53E
Trip:35604nm Longford Is.of Witsunday Is.(ウエットサンデー諸島、ロングフォールド島)出航
島内一周散策とシュノーケル後出航。ソフトコーラルを主にサンゴがあった。

13:00  位置:20°04S 148°55E
Trip:35608nm Butterfly Bay ,Hook Is.of Witsunday Is.(ウエットサンデー諸島、バタフライ湾、フック島)着

19:00  位置:20°04S 148°55E
Trip:35608nm Butterfly Bay ,Hook Is.of Witsunday Is.(ウエットサンデー諸島、バタフライ湾、フック島)出航

24-Aug. 04:00  位置:20°38S 149°33E
Trip:35560nm 3.5 kt 310°
2ktの逆潮を受けている。

11:30  位置:20°27S 149°03E
Trip:35589nm Lindeman Is.of Witsunday Is.(ウエットサンデー諸島、リンドマン島)着
★デボラさんのおいしいランチを終えて今日の予定を皆で話をしていたときに佑樹が遠くにクジラを発見した。
しばらく歓声を上げながら見ているとクジラがこちらに近づいてきた。そのかれいな泳ぎと親子連れのダイナミ
ックな散歩を見ているうちに私の口から「すぐ出よう」の号令が出てしまった。皆の動きは早く数分でゴムボー
トに乗り込みクジラを追った。
 水深20mたらづの浅い海峡にも関わらずクジラの親子がどんどん近付いてきていたのでその先に行きエンジン
を止めて動きを観察した。5分ほどの間隔で呼吸し200mぐらいは移動しているようだ。八重山号の泊地は水深
10mほどでどうするのかと思いきや、戻り始めた。クルー達は歓声を上げながらやたらとシャッターを押している。
親は10mはありそうだ。一時は20mほどの所に浮上してきてあわててエンジンを止めた。ホエールウオッチング
は30分程度だった。彼らの大きさに圧倒されながらの時間だった。
 この泊地にはヨットが10隻ほど碇泊しているが気付いたのは我々だけだ。この島にはオーストラリア初のクラブ
メッドがありその沖合だ。エンジンを止めクジラを見ていると島の鳥たちのさえずりが聞こえてきそうだ。その静寂
とクジラの優雅な散歩のひと時を共有するひと時だった。その満ち足りた満足感と幸福感の中で何故かバヌアツでの
光景を思い出した。時間調整で碇泊した入江で出会った現地の家族の生活風景だ。家の中は文明を感じるものは
ほとんどなく、目を引いたのは小さな発電機が1個あるだけだった。完全に大自然に溶け込み食材は周りのくだもの
を必要なだけ採集する生活だ。だから冷蔵庫はいらない。ささやかな子供の教育に励み、彼らの表情はおだやかで
我々を笑顔で迎え入れ楽しませてくれた。大自然に溶け込んでいるその様はクジラと同じにダイナミックだった。

23-Aug. 14:00  位置:21°06S 149°13E
Trip:35499nm Mackay Marina(マッカイ マリーナ)オーストラリア出航

21-Aug. 09:00  位置:21°06S 149°13E
Trip:35499nm Mackay Marina(マッカイ マリーナ)オーストラリア着
★★太平洋横断終了!!
 8月21日、オーストラリア、マッカイ市に無事到着した。3月27日パナマを出航してから延べ147日間、
丁度1万マイルを帆走した。長い航海ではあったがバヌアツでの私の病気以外大きな事故もなく終了した。
佑樹の語学力が私を超えたことと船体及びエンジンの重度の問題もなくインド洋と大西洋横断に比べたらうその
ような楽しい航海だった。そんな安心感と長期航海での疲れがトンガとバヌアツで出たようだ。
 国から国へ島から島へのホッピング航海だった。大局的には隣の島が別の国で雰囲気が違うとか貧富の差が歴然としていたり出入国手続きでのトラブルも経験した。フィジーではシャコ貝程度と思っていた採集が3日間の拘束騒ぎにまでなった。台湾の友人クルーに助けられた。逆に台湾と国交のない国では台湾クルーの入国が簡単ではなく船長責任で何とか入国が認められるケースもあった。それに比べて日本人はどこでも歓迎されそのギャップに驚いた。
 今日、オーストラリア入国手続が終了した。事前に手続の厳しさについて知ってはいたがそつなく税関、イミグレーション、検疫と終了した。そつがないとは無線連絡後指示された桟橋に到着するなり係官が来て2時間ほどで終了した。特に検疫は1時間を超えた。ほとんどの国は10分程度だ。オーストラリアは北部がパパニューギニアに隣接していること我々の前寄港地がニューカレドニアでマラリアのある地域である。そんなことから水際での警備が厳しいようだ。これからGBR(グレートバリアリーフ)でのゾーニングされた地域での観察が楽しみだ。

20-Aug. 03:00  位置:20°30S 150°36E
Trip:35395nm 6.0 kt 290°
Wind: N 4kt
モータリング
まもなくGBR入口。

18:00  位置:20°49S 149°47E
Trip:35463nm 6.5 kt 220°
Wind: S 5kt
モータリング
ホエールウオッチングを1時間楽しんだ。2度接近を試みたが水深50mと浅いためクジラの移動が速すぎた。
それでも一時は50m近くまで接近し、ジャンプのシーンとかテールなどを見た。
Mackay(マッカイ)まで50マイル手前のところだ。深夜入港予定。

19-Aug. 03:30  位置:20°23S 152°37E
Trip:35313nm 6.5 kt 280°
Wind: ENE 3kt
モータリング

18:00  位置:20°12S 151°24E
Trip:35360nm 4.0 kt 290°
逆潮を受けているようだ。なかなか前に進まない。風もなくモータリングを続けている。

18-Aug. 03:00  位置:21°09S 154°36E
Trip:35205nm 6.0 kt 240°
Wind: E 10kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、クオータリー

17:00  位置:20°47S 153°36E
Trip:35261nm 6.0kt 300°
Wind: E 12kt
フルメイン、フルゼノア、スターボー、観音開き
セーリング自体は順調だ。風速がかなり上下しておりオーストラリア、マッケイ(Mackay)到着予定が決まらなかった。
しかし、300マイル近くまで来ており20日には入港できそうだ。明日はいよいよ、GBR突入だ。
先ほど大型貨物船を久しぶりに見た。
ところで、我々はGBR外側の環礁に立ち寄る予定を取りやめた。GBR内に多くの島々があることと入国手続を早く
してケアンズに北上したいからだ。リンコーちゃんとデボラさんの帰国も近いことから今週入国を済ませる必要がある。

17-Aug. 03:00  位置:20°06S 157°08E
Trip:35048nm 6.5 kt 270°
Wind: SSE 12kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、リーチング

16-Aug. 03:30  位置:20°23S 158°40E
Trip:34951nm 6.0 kt 315°
Wind: なし
モータリング
ニューカレドニアIle Chesterfild のIle Longue(ロング島)に向け変針した。 9時到着予定。

10:00  位置:19°51S 158°18E 着
Trip:34979nm
★ニューカレドニア最西端の無人島上陸
  ニューカレドニアIle Chesterfild のIle Longue(ロング島)西側にアンカーを下ろした。ニューカレドニア
最西端の無人島だ。扇状の形をした環礁(アトール)だ。確認のため到着1時間前に無線16chを呼んだところ女性の
声が飛び込んできた。調査船もしくはコーストガード船の様で碇泊可とのことだった。
他にヨットが2隻碇泊していた。先の船舶が我々を入口まで誘導してくれた。Ile Chesterfild(チェスターフィールド
諸島)は南北に100kmに渡る広大な環礁だ。その南端部にあるのがロング島だ。
  そして我々はアンカーの利きを確認し弁当を持って無人島に上陸した。まず、ゴムボートを走らせていると2名の
人間を発見した。その前にビーチにゴムボートを見つけていたので彼らはセーラーなので島情報収集をかねて彼らの方へ行った。彼らはオーストラリア人でほぼ我々と同じルートをたどっているようだ。先の調査船はサメの研究をしているとのことでシュノーケルは気をつけろとのことだった。オーストラリア入国手続の厳しさも聞いた。我々が興味を引いたのはGBR(グレートバリアリーフ)外の島に入国前に立ち寄れるという話を聞いた。自然保護に繊細になっている話ばかりで入国許可以降でなければどの島のも立ち寄れないとあきらめていた。当然、我々は外海からGBRを横切る航路になり多くの島を確認していた。それで残念に思っていたのだ。我々の航路上に2カ所アンカーを下ろせそうな環礁があるので風向風速が許せば是非立ち寄ることにした。
  そして、このロング島だが鳥の島だ。1m近くに寄っても巣から逃げない。卵を抱いたひな鳥がいかくするわけでもなく彼らが我々を見ている。ビーチにも卵をうんでおり人間が立ちらない空間のようだ。結局この島を南から北端まで歩いた。2種類の鳥の数は数千羽はいると思われる。1種類は大型のあほうどりと思われる。その後、シュノーケルをした。水温はかなり低く20度ぐらい。透明度は期待通り30m以上で良かったがサンゴは硬めのエダサンゴと小さいテーブルサンゴが散見できる程度だった。

17:00  位置:19°51S 158°18E
Trip:34979nm ニューカレドニアIle Chesterfild のIle Longue(ロング島)出航

15-Aug. 03:00  位置:20°52S 160°31E
Trip:34859nm 5.0 kt 230°
Wind: SSE 8kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、クオータリー
★小鳥来船
風が定まらない。エンジンを使ったりひんぱんにセールトリムを行っている。そんなことでニューカレドニアから
300マイルほど走った。オーストラリアまでの1/3の航程だ。燃料が心配だがまずまずだ。
夜中、小鳥が飛んできてバウパルピットに泊り寝てしまった。デボラさんと佑樹が写真を撮ったり騒いでいた。
それにしても何も細くすべすべしたパルピットに泊って寝なくてもよいと思うが不思議だ。時たまこのような小鳥はいるし海に浮かんで休んでいる鳥を見かける。大海原のど真ん中で見かけるのだからたくましい生命力だ。

11:30  位置:21°03S 160°02E
Trip:34871nm 5.5 kt 290°
モータリング開始。しばらく観音開きをした。船速が2ktまで落ちたのでエンジン始動。

14-Aug. 15:00  位置:20°50S 162°41E
Trip:34758nm 4.0 kt 270°
Wind: SSW 8kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、リーチング
17時間モータリングを続けた。やっと風が来た。

13-Aug. 10:30  位置:20°34S 164°16E 出航
★前線通過
昨夜、すさまじい雷を伴う前線通過となった。天気予報では2日後と言われていたので驚いた。泊地が3〜5mと浅くアンカーもダブルにしておいて助かった。ぐっすり休憩できた。朝気付いた時には北東風から西よりの風に変わっていた。出航時は東よりの風弱くモータリングとなっている。
ここに来た理由はリンコーちゃんとデボラさんの船酔い休憩だが本来は世界自然遺産の海をのぞくことだったが天候不良で断念した。昨日は強風で今日は雨模様の中オーストラリアに向け出航した。昨日は南シナ海で見たひょっこりひょうたん島の様なヤシの木が数本生えているだけの島をそこかしこに見た。人の手の入らない自然がまだまだ残っている。

12-Aug. 15:00  位置:20°34S 164°16E 着
ニューカレドニア北部にアンカーをおろした。30〜40ktの真のぼりの風を受けての避難である。

11-Aug. 07:00  位置:23°04S 164°41E
Trip:34495nm 7.0 kt 330°
Wind: E 18kt
#2ポイントリーフメイン、リーフゼノア、スターボー、アビーム
今、タックした。昨夜、タックをしたかったが海象が悪いためだ。ニューカレドニア北部を目指している。

10-Aug. 16:00  位置:22°17S 166°23E
Trip:34362nm Port Moselle Marina ,New Caledonia 出航
★出国手続き
前日9日に出国手続をなんなく完了した。入国時に台湾国籍のリンコーちゃんとデボラさんが国交がないこと
を理由に微妙な入国だった。エンジントラブルを理由に5日間の入国が認められた。延長はできないとのことだった。
出航当日の今日はオーストラリアまでの食材買い出しと午後はゆっくりインターネットなど各自自由時間として
16時に出航した。夕方までに暗礁(リーフ)を抜ければ問題ない。

6-Aug. 09:00  位置:22°17S 166°23E
Trip:34362nm Port Moselle Marina 着
8時にVHF67chにコールして入国手続を開始した。ところが、デボラさんとリンコーちゃんが
イミグレーション手続で午前中拘束された。我々はこのケースには慣れているはずだが入国拒否の状況は
嫌なものだ。彼らが国交のない台湾国籍であることが問題になるのだ。若い女性の担当官も対応に慣れて
おらず、その上司が再度来船しなおかつ結論がでず、そのまた上司に打診することとなり船内待機を
命じられた。結果は当初からエンジントラブルの緊急入航を理由に2時間後に5日間の滞在が認められたのだ。
  しかし、認められなければ即刻国外退去の話まで出て皆で落ち込んでしまった。彼女たちはフランス圏にも
入国実績があるのだが各国諸事情とは漫画のような冷やかな現状がある。

5-Aug. 18:00  位置:22°16S 166°25E
Trip:34362nm Numea (ヌメア)New Caledonia 着
入国手続きに今日は間に合わなかったのでPort Moselle Marinaの外側でアンカーをおろした。
到着前6時間ほど向かい風で皆ダウンしていたが、フランスの気配を感じて元気になった。タヒチのように
アフター5でカヌーを漕いでいたり、おそらく300隻は超えているであろうヨット群を見て驚いていた。

4-Aug. 07:30  位置:20°38S 166°32E
Trip:34202nm Ouvea Is. (ヌベア島)南東側部落沖 出航
Wind: NW 10kt
フルメイン、フルゼノア、スターボード、クオータリー

3-Aug. 11:30  位置:20°27S 166°25E Ile De La Table 島西側
★シュノーケルのため移動した。佑樹が泳ぐ前に写真撮影のためマストに登ったところこの島に
池があることを発見した。そのため泳ぐ前に島探索を開始した。ごつごつした石灰岩だらけの島で
高いところでも3mぐらいだ。浸蝕された岩であることと低木のジャングルになっており歩きづらかった。
10分もしないうちにその池はすぐに発見できた。池に下りてみると水深50から70cm程度で
半径50m程度、池底は砂でおおわれており歩きやすかった。マングローブが少し繁殖しており
若干塩が混ざったような海水だった。海面から2mは高い位置だが奇妙な空間にいきなり我々は
入り込みしばし、その静寂とたわむれひと時を楽しんだ。ここは2008年に世界自然遺産に登録
されており、我々はここを「 Yaima Heaven Pond 」と呼ぶ事にした。ニューカレドニアは天国に
最も近い島と言われている。 それとオーストラリアについで世界第2位のサンゴ礁海域で今後が
楽しみだ。この後、岩場で泳いだが驚くほどのサンゴは無かったが大ぶりのエダサンゴがあり人の気配を
感じさせない海を楽しんだ。透明度は30mはある。

17:00  位置:20°38S 166°32E
Trip:34202nm Ouvea Is. (ヌベア島)南東側部落沖 着
翌日の主都、Numea (ヌメア)行きのため、近い方角のここに来た。夕方、すぐにゴムボートで初めて
ニューカレドニア上陸をした。きれいなビーチに上陸して子供たちの元気な声のする方に歩いて行った。
実は数百m離れた船からも子供の声が聞こえていた。実際すぐに子供たちに会え、教会の裏が学校だった。
丁度下校時間のようでたくさんの子供たちがおり、何気なく「ボンジュール」とあいさつしたところ、
「こんにちは」と彼らから返答があり瞬く間に仲よしになった。くったくなく笑いながら話す彼らは
バヌアツとは一味違う好奇心旺盛な子供たちだった。

1-Aug. 01:00  位置:18°52S 167°01E
Trip:34091nm 5.5 kt 180°
Wind: ESE 15kt
#2ポイントリーフメイン、リーフゼノア、ポート、リーチング

18:00  位置:20°25S 166°33E
Trip:34189nm Ouvea Is. (ヌベア島)New Caledonia 着

31-July 03:00  位置:16°48S 166°54E
Trip:34006nm 6.5 kt 190°
Wind: ESE 15kt
#2ポイントリーフメイン、リーフゼノア、ポート、リーチング

30-July 14:30  位置:15°32S 167°10E
Trip:33924nm Aore Is. Resort  出航
★バヌアツ30周年建国記念日ということで今日は楽しみにしていた。しかし、あまりの殺風景さに
午前中に会場を後にして出航することにした。泊地にしていたここのリゾートホテルはセーラーのための
サービスを持っており安心して碇泊することができた。泊地が水深30mを超えるのでブイを借りた。
1日/1500円程度で水、プール、シャワー、トイレが使用できた。街中とは海上タクシーが250円/1名で
往復できた。最後の日は建国記念日で夕食後ダンスショーがあるとのことでワンドリンクオーダーで
ショーを楽しんだ。やはり人食い時代を題材したショーだった。

26-July 03:30  位置:15°59S 167°10E
Trip:33899nm Malakala Is. 出航
Wind:   E 6kt 345° 5,0kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、モーターリング
★久しぶりに佑樹とぶつかった。
満月の夜だ。30分作業後1時間無駄話をして皆は眠りに着いた。次寄港地着を考えて真夜中出航と
なった。このアンカー上げ作業後、佑樹と私で口論となった。佑樹がアンカー上げ作業中、足が滑る
のでどうしたら良いかを私に尋ねたことが原因だった。彼からの質問に私がついて行けなっかった。
何故なら昨年石垣島出航以来、私からの小さな重要な安全スキルを細かく指示しても彼はほとんど聞
いていなかったからだ。 私は助言を聞かないやつに言う言葉はないと思った。
  しかし、言わざるを得ない。だからついつい声がでかくなり、ブーツを履け、座れ、ハーネスをつけろ、
アンカーハッチをロープで固定しろと私の言いたいことをすべてデカイ声で言ってやった。
あまりの大声にリンコーちゃんが心配して聞いてきたので私は笑いながら百回目の大声だから心配
するなということと以前の話を皆にした。佑樹は私が言う事を理解しているので問題はない。しかし、
私には佑樹の態度がいらただしいのだ。今時の若者はまったくなっていないなんて老いた口だけは使いた
くない。

10:00  位置:15°32S 167°10E
Trip:33924nm Aore Is. Resort  着

25-July
★ウイリアム部落訪問
2兄弟2家族の小さな部落だ。約束の9時前に昨日の子供のお父さんがカヌーで来てくれた。朝の漁業に
出かけるとのことだ。我々の船渡しの段取りをしてくれ漁に出かけた。迎えは娘さんが来てくれて
2人づつ2往復して島に上陸した。子供たちに案内されて5分ほどの家に行った。ウイリアムさんの
兄弟家族が受け入れしてくれ家の周りを見せてくれた。大きくは台所と住居が別棟であり結構な敷地面積
だ。くだものやイモなどの野菜が豊富な様だ。その後、食事となり台所の家に案内された。少し暗いけれど
清潔なたたづまいでゴザが敷いてありそこに座った。食事内容はラプラプ料理といいタロイモを蒸した料理
にココナッツミルクをドレッシングにしたおいしい料理だ。それとくだものもたくさんあり楽しめた。
我々のお返しは船から雑ロープを渡した。牛をしばるロープがほしいことを昨日いわれていた。
  食事が終わり帰ろうしているところにウイリアムさんが帰ってきて、是非家にも寄ってくれとのこと
ことで隣の屋敷に案内された。やはり家の財産を見せてくれて何とここでも奥さんが料理を作ってまって
いてくれたのだ。ライス、魚、料理など食べきれず恐縮した。ウイリアムさんの息子が政府関係の仕事
をしているとのことで自慢の息子のようだ。ウイリアムさんにはえんぴつ、折り紙、ロープなどをプレゼント
した。非常に勉強熱心な家族であった。パソコンがあるとのことだったのでDVDをあげた。
食事中、その話になり見ると台所の横に小さな発電機があった。おそらく貴重な電気を必要な時だけ
使用しているのだろう。質素な生活を不満もなく楽しんでいる様がうらやましかった。2家族で10名を超える
子供たちに笑顔があり生き生きとしていた。
  食後、バヌアツ建国30周年のイベント週間なのでその会場を子供たちに案内してもらった。
すぐそこだよとのことだったので歩き出したが結局30分以上ありしかも丘の上に会場がありへとへとで
たどり着いた。国ごと長期休暇になっており多くの子供たちがいた。タムタムという地元の太鼓のような
楽器を見つけたのでそこえ行った。行くなり子供たちが寄ってきた。デボラさんとリンコーちゃんは先生
モードで子供たちと遊び始めた。各自の名前を話すだけの遊びなのだが皆恥ずかしがり進まなかった。
それがおかしく皆で大笑いであった。底なしの純粋さだった。大人も子供も屈託なく笑うさまは
とても彼らのルーツが人食い人種とは思えない人柄であった。彼らの歴史としてそれを受け入れており
卑下するどころかダンスなどで継承し冗談にしてしまう人柄が良かった。温厚な人たちだった。

24-July 05:30  位置:16°55S 167°18E
Trip:33835nm 6.5 kt 270°
Wind: SE 15kt
#1ポイントリーフメイン、フルゼノア、ポート、ランニング

17:30  位置:15°59S 167°10E
Trip:33899nm Malakala Is. 着

★Espiritu Santo Is.のLuganvile を目指しているがリンコーちゃん、デボラさんが船酔いしている
ことと、このまま走っても夜中に狭水路を通ることになるので途中でアンカーをおろした。
ところが、一仕事終えてデボラさんが夕飯の準備を始めたころビーチからカヌーが近づいてきた。
見ると子供たちでしばし会話がはずみ八重山号から日本のたばこをお父さんに渡すようにと伝えて分かれた。
その後、すぐに彼らが戻ってきてくだもののプレゼントがあり、明日朝部落訪問を約束して別れた。
非常に楽しみだ。夜が更けて彼らの部落には電気が無いことは確かだ。我々が食後、コクピットで
話しこんでいると近くの海上から歌声が聞こえてきた。今夜は満月に近いので明るい。彼らの生活の
知恵なのだろうが大自然の中で何の不満もなく生活している様が見える。海から見た限りでは道路
らしきものは見えない。しかし、彼らが学校に通っていることは話して分かった。パソコンもあるとのことだ。
  先日、訪問した部落ツアーとは違い、ここはそのままの部落だ。人懐っこいフレンドリ―な
態度がうれしい。明日の部落訪問が楽しみだ。おそらく彼らがカヌーで迎えに来てくれると思う。
9時という時間の約束をしたのだ。彼らが時計を使っていることに驚いた。

23-July 15:00  位置:17°44S 168°18E PortVila.Vanuatu 出航
Trip:33780nm

17:00  位置:17°33S 168°02E
Trip:33795nm 5.0 kt 325°
Wind: E 10kt
#1ポイントリーフメイン、フルゼノア、スターボード、クオータリー
★何とルーツが人食い人種部落だった。
  半日観光に参加した。街中から車で30分かからないほどの部落だ。ポートビラ自体は観光客でにぎわう
街ですっかり我々の眼中に人食い人種云々という知識なしに参加した。だから驚きも相当なものだった。
もちろん、尋ねた部落は観光客用に設定されていることは理解できたが、次を想像してもらいたい。
  長く続く砂利道で突然車が止まった。ガイドの指示のまま下車してすぐ横のあぜ道というよりけもの道の様な
ところを歩くこと数分、突然、ガイドが現地語で雄たけびをあげた。そして、数分後すぐ横でヤリを持った
原住民が突然大きな奇声と共に現れ我々もここまでかと私は思った。何故なら、 ガイドは真顔だったし原住民の
その様は問答無用の顔そののもだった。その様なことで数時間の部落訪問となった。足はガイドすら裸足だし
腰みのだけの姿で、笑顔は一切なく、公共の水なし、電気なし、人工的な気配は皆無の部落だ。25名ほどの部落
とのことだ。我々に許された領域は観光客用にアレンジされた空間だが彼らはそのすぐ横で今も生活しているのだ。
文明を一切受け付けることなく国からの援助を一切必要とせず、彼らの意思で生活しているのだ。
  たわいもなく頭蓋骨(もちろん本物)を持て遊び、何故頭部が陥没しているかを笑顔なしに我々に説明
するのだ。何故、殺され食べられたかを説明していたようだが意味不明のままにした。ただでさえ、メラネシアンの
顔つきは一見すると怖い顔つきなのだ。そんな中、子供もこの仕事場に参加しており写真撮影も許可されていて
リンコーちゃんは子供と遊んでいた。
  とはいえ語学の教育とか現金の流通などはあり、この設備は彼らの生活の糧であることは間違いない。
ジャングルの湿地帯ともいえる場所で蚊の襲撃を受けながらの時間だったが彼ら自身の文化を守ろうとする力には
圧倒された。

18-July 03:30  位置:17°07S 170°17E
Trip:33631nm 7.5 kt 250°
Wind: SE 15kt
#1ポイントリーフメイン、フルゼノア、ポート、クオータリー

14:00  位置:17°42S 169°03E
Trip:33720nm 8.0 kt 240°
Wind: SSE 25kt
#2ポイントリーフメイン、フルゼノア、ポート、リーチング
夜中オートパイロット不調でオンコースよりかなりおとされた。次の寄港地ポートビラが夜半
トライとなることもあり上り気味で帆走している。夕方にはおとせるだろう。初寄港地で緊張するが
湾口が広いこと、港内が広く水深もあるので良港であるため夜間入港を決めた。
若干、ヒール気味で波高3mほどでリンコーちゃんとデボラさんは共に船酔いでダウンしている。

22:30  位置:17°44S 168°18E PortVila.Vanuatu 着
Trip:33780nm
再度重度病気にかかる。
トンガでの症状とは違って、今回は極度の下痢が24時間続き、その後下肢の筋肉けいれんを併発して
七点八倒どころか1昼夜寝ることさえできず体力消耗が激しかった。翌早朝、リンコーちゃんとデボラ
さんが昨日ショッピングしていたときに知り合ったNZのフレッドさんに応援を頼んだ。7時という
早朝にも関わらず彼は飛んできて友人の医師のいる病院に行こうという事になった。私に選択の余地は
なく彼の車に乗せられて行った。点滴治療を受け午前中病院で休養しことなきを得た。
  その2日後、フレッドさんを八重山号ディナーに招待してお礼をした。彼は道路工事の現場監督で
数週間単位で南太平洋の島々の道路保守点検をしているのだ。大ピンチに助けられた。

17-July 03:00  位置:16°51S 173°21E
Trip:33450nm 7.5 kt 270°
Wind: SE 15kt 125nm / day
フルメイン、フルゼノア、ポート、観音開き

16-July 03:00  位置:17°29S 175°46E
Trip:33325nm 5.8 kt 275°
Wind: ゼロ
モータリング

15-July 14:30  位置:17°24S 177°02E Eori Is. (Mamanutha Group) 出航
Trip:33262nm 6.5 kt 280°
Wind: S 14kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、アビーム
佑樹は体調不良(下痢症状が続いている)のため他、3名で島内散策とシュノーケリング
に出かけた。ビーチがきれいな砂でおおわれておりふかふかした感触で足裏に気持ち良さが
伝わってきた。2か所でシュノーケルをしたが久しぶりに八重山に近いエダサンゴとテーブルサンゴ
を確認できた。面積は小さいものの元気なサンゴだった。しかし、残念なことに中型オニヒトデも
1個見つけた。フィジーの海域は各環礁が水深50m前後ありいきなりオニヒトデの被害が広がる
ことはないと思う。今までの寄港地のなかでは安心して見れた。

14-July 13:30  位置:17°36S 177°26E Lautoka Harbour 出航
Trip:33238nm 7.0kt 280°
Wind: SSW 15kt
#2ポイントリーフメイン、フルゼノア、ポート、リーチング

17:00  位置:17°24S 177°02E Eori Is. (Mamanutha Group) 着
Trip:33262nm
2つに分かれた小さな島の湾に他、5隻のヨットが碇泊している。南風でも東風でも安心して
休める泊地だ。


10-July 04:00  位置:17°05S 177°41E
Trip:33183nm 6.0kt 250°
Wind: S 12kt
0:00 よりセールダウンしヒ―ブツー(漂流)状態にした。周囲8マイルがリーフだらけのため
停止した。朝を待って動き出す予定。

07:00  位置:17°05S 177°38E
Trip:33184nm 6.5kt 220°
Wind: SE 15kt
フルゼノア、ポート、アビーム
ヒ―ブツー解除。リーフ内に入ることにする。曇り空で視界はまだ良くない。

17:00  位置:17°36S 177°26E
Trip:33235nm Lautoka Harbour 着
11日朝、東側のヨットが数隻碇泊している方に移動を試みたがディンギーの置き場がマングローブ
であること東風に不安があるため再度、西側の漁港側に戻った。
  デボラさんとも会う事ができ、スムーズに新クルーとのやり取りがスタートした。私、佑樹、直樹、
リンコ―ちゃん、デボラさんの5名でナンディー市内観光をした後、直樹は明日12日、帰国のため
飛行場近くのホテルステイで我々は八重山号に戻った。リンコーちゃん中心に英語、中国語、日本語と
賑やかな船内となったがこれからの航海が楽しみだ。デボラさんもダイバーで我々を待ちながら
当地でダイビングを楽しんでいた。


9-July 09:00 Sabu Sabu YC 出航
wind: S 15kt

8-July 14:00 位置:16°46S 179°19E SabuSabu YC 着
★午前中に2ダイブした後、SabuSabu YC に移動。 トンガ同様、主都よりも田舎のリゾート
の方がヨットの数が多い。きれいな海水があり静かなロケーションが楽しめるのだ。
翌朝起きてコクピットに座ると小鳥のさえずりが聞こえ、そしてその鳥たちが海にダイビング
して小魚を取っている。その横のビーチでは赤ちゃんを抱いたお母さんがもう一人の子供と
散歩している。遠くから牛の鳴き声も聞こえてきたり牧歌的な雰囲気にしばし一人でひたっていた。
海なのに不思議な新鮮さがあった。
  ダイビング自体はそれほど感激するものは無かった。しかし小さなホテルの従業員は皆、フレンドリー
で「ブラー」(こんにちわ)と挨拶してくれる。笑顔で迎えてくれるのが気持ちよかった。
海中景観は単調なハマサンゴ等のハードコーラルがあったが弱っている状況がそこらじゅうにあった。
ダイビング中にオニヒトデを見たし、ダイビング後、桟橋に戻ると捕獲したオニヒトデ20個体
ほど見た。水温は25°であった。ガイドのレクチャーではサンゴに対しての気づかいがあった。
死んだサンゴには指でタッチしても良いがくれぐれもサンゴをフィンでキックしないようになどの
注意があった。エントリー前ではオクトパスとゲージ収納方法など気を使っている様が見えた。
  サブサブYC着後、入島手続を行った。明日朝出航を告げて、入出島手続を1回で済まそうと
考えていたが、明日もう1度来なさいとのことであっさり断られた。YCからたったの2,3分の
ところなのであきらめて明日朝もう1度来ることにした。
  肝心のエンジン修理業者も手配がすぐつき見てもらった。南アフリカ以来各寄港地で見てもらって
いる個所だが、今回は的を絞って修理依頼した。おそらくそれが良かったと思うがどのエンジニアも
見つけれなかった接触不良のコネクターの原因に初めてたどりついた。サブサブの街で育ったことを
盛んに自慢していた勉強熱心なエンジニアで51歳のすがすがしい人だった。お陰で強烈な便秘が
治った心境で非常にうれしい。

7-July 05:00  位置:17°33S 179°13E
Trip:33039nm 6.0kt 40°
Wind: SSE 10kt
フルメイン、フルゼノア、スターボー、ランニング

 03時よりオートパイロットから手動に切り替え1時間前からウインドベーンに切り替えた。
エンジンを使用したがバッテリー充電されず、間もなくエンジン始動もできなくなった。
以前にもこの状況がありセルモーターをドライバーで直結し始動した経緯がある。
根本的にどこかに結線不良個所があるがブラジル以来、どのエンジニアも解決できていない。

6-July 17:00 Royal Suva YC 出航
Trip:32996nm
wind: S 6kt
乗員:前田 博 、佑樹、直樹、リンコーちゃん

1-July
08 :00 出航 wind: E 15kt   
狭水路のリーフ内航行でスバまで行く予定だったが良い風があることと視界が小雨交じりで悪いため外洋からスバに向かう事にした。

09:30   位置:18°07S  178°25E
Royal Suva Yacht Club(Fiji) 着

30-June
00 :00  位置:18°19S  179°59E
Trip:  32942nm  5.8kt. 270°
wind: なし   エンジン
★ついに、西経度から東に入った。大西洋で東経から西経に入って以来、ほぼ半年ぶりの東経だ。うれしい。

18:00 位置:18°10S  178°27E
Suba隣のの湾入航着。
 
29-June
09:30 位置:18°21S  178°30W     
Trip:  32890nm   6.2kt  290°
Wind:  NE 12kt
フルメイン、フルゼノア、スターボー、観音開き

21:00  位置:18°18S 179°39W
Trip:  32929nm  6.2kt. 270°
wind: なし   エンジン

28-June
01:00 位置:18°50S  175°26W     
Trip:  32693nm   6.0kt  240°
Wind:  NE 12kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、観音開き


21:00 位置:18°48S  177°06W     
Trip:  32803nm   6.0kt  270°
Wind:  ENE 12kt
フルメイン、フルゼノア、スターボー、観音開き

★Subaにてメンテナンス作業リスト
・エンジンスイッチパネル交換
   燃料系統詰まり確認
   フィルター各種およびインぺラ―購入。
・トイレパーツ捜し
・アンカー修理、ウインドベーン溶接修理。
・マスト登り、ハイヤード摩耗確認。
・船外機用オイル購入。
・オートパイロット取り付け部増し占め。

27-June 10:00 出航
Suva, Fijiまで440マイル、272°

25-June
13:00 位置:18°39S  173°59W     
Trip:  32630nma,   Vava'U, Neiafu Harbour着

24-June
13:00 位置:18°44S  174°20W     
Trip:  32565nm   6.0kt  20°
Wind:  NE 15kt
#1ポイントリーフメイン、フルゼノアスターボー、クローズ

★昨日から佑樹が下痢症状とひさしぶりのクローズで船酔いでダウンしていた。ところが翌日
から私がひどい下痢とおう吐症状に襲われた。直樹は何ともない。おそらく、前日タクシーで
半日島内観光した時のランチの肉があたったのだろうと判断した。私はしょうこ先生の薬を飲み続け
2日間で復帰したが体力の消耗が激しかった。心からしょうこ先生に感謝、感謝であった。
今回の世界周航に向けて処方してもらった貴重な薬を初めて使用した。
 直樹は中国4千年のつぼ腕バンドで船酔いを止め動ける状況だ。彼は肉を食べなかったのだ。
しかし、風向がVava'U島から吹いてきておりきついセーリングだ。何とか夕方までには入航
できる予定だ。

17:00 位置:18°42S  174°02W
Vava'U諸島、小島 着 Trip:32596nm

23-June
10:30 TongaTapu出航
Trip:32388nm
出航直前にまたエンジントラブル確認。バッテリー充電ができていない。スイッチパネル配線を確認したが不明のまま出航することにした。Vava'uもしくはSuvaにてスイッチパネル交換を含めて修理依頼をすることとする。

20:30 位置 :20°11S  174°59W
Trip:  32460nm  5.0kt  0°
#2リーフポイントメイン、フルゼノア、スターボー、アビーム 

19-June Tonga着
00:00 位置:21°05S  173°33W     
Trip:32293nm 7.5kt 270°
Wind:  SE 20kt
#2ポイントフルメイン、#4リーフゼノア、ポート、観音開き
★軽油消費量計算
 ボラボラより トンガ手前までのエンジン使用時間 =83h
 燃料消費量                       =220L
 1時間あたり燃料消費量                =2.65L/h

15:00  位置:21°00S 175°10W
Trip: 32388nm TongaTapu沖合着
トンガ入国手続資料によると週末手続では$20プラスでできるとの事だったので入航したがVHF16ch、12ch共に仕事していなかった。残念だが月曜までゆっくりすることにした。エンジン回転数がフィルターをかえても続いているのでタンク掃除をした。想像していたほどは汚れていなかった。後はこまめにフィルター交換と明日はエンジン側パイプ関係の大掃除をしようと思う。 タンク大掃除はこれで3回目だ。
 トンガタプに来た理由は次男、直樹が合流するためだ。22日火曜日に合流しその後、トンガ北部のババウ島に移動予定だ。

18-June
00:00 位置:21°06S  170°39W     
Trip:32129nm 7.0kt  270°
Wind:  SE 20kt 185nm/day
#2ポイントフルメイン、#4リーフゼノア、ポート、観音開き
・12:30〜14:30                 =計55h
・21:00〜23:00                 =計57h

★2010年6月17日が消えた日。
日付け変更線を越えた。地球のいたずらの様なおかしな感覚だ。突然その日はやってきた。2日前から待ちに待ったトレードウインドが来て船足が速くなったがあまり快適な波ではなかった。我慢しての帆走だが通常の0時ワッチ交代と同時にログブックを記入した。何気なくPCで日付けを確認したところ、いきなり18日になってしまうのだ。そして我々は日付け変更線を越えたことを実感した。しばらくしてから何とも言えない感激がわいてきた。地球を回って帰ってきたという実感だ。日本との時差がたったの4時間になったのだから。いままでは昼なのか夜なのか確認したり、ここが何日だから1日早くしたり遅くしたりという確認をしていた。

16-June
00:00 位置:20°59S  167°27W     
Trip:31944nm 7.0kt  270°
Wind:  S 20kt 138nm/day
#2ポイントフルメイン、#4リーフゼノア、ポート、アビーム
・00:00〜02:00                 =計49h
・17:00〜19:00                 =計51h

15-June
00:00 位置:20°48S  165°03W     
Trip:31800nm 5.5kt  260°
Wind:  なし
エンジン
・10:00〜11:00                 =計46h

11:00 wind: WSW 6kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、クローズド
・13:00〜14:00                 =計47h
メインタンクに20L給油

17:00   
Trip:31900nm 7.0kt  270°
Wind:  SSW 20kt
#2ポイントフルメイン、#4リーフゼノア、ポート、リーチング

14-June
00:00 位置:21°10S  162°53W     
Trip:31664nm 5.5kt  240°
Wind:  S 8kt
大フルメイン、小フルゼノア、スターボード、クローズ
・00:00〜02:00                 =計21h
・10:00〜10:00                 =計45h

13-June
17:00 位置:20°52S  161°27W     
Trip:31578nm 4.5kt  270°
Wind:  NNW 8kt
大フルメイン、小フルゼノア、スターボード、クローズ
・08:00〜10:00                 =計14h
・13:00〜14:00                 =計15h
・15:30〜20:30                 =計19h

12-June
11:30 位置:21°12S  159°47W     Rarotonnga発
Trip:31470nm 4.0kt  320°
Wind:  W 8kt
大フルメイン、小フルゼノア、ポート、クローズ
・11:30〜13:30                 =計2h
・19:00〜05:00                 =計14h

11-June
★南クック諸島、ラロトンガにて
この島は8千名程度の住民がおりクック諸島全島では1,5万名である。ニュージーランド(NZ)テリトリーである。NZかと思いきや半日島内観光に参加した時に会ったNZからの観光客いわく彼らもパスポート提示が必要とのことだ。フランスの影響を受けているタヒチとはまた違う雰囲気がある。 例えば例にもれずわが艇は修理が常にあるのだが、到着早々、入国手続をずば抜けて速く終了し、同時に期待せずに修理業者を尋ねるやすぐにその場で調べてくれ手配まで終了した。この間30分ほどだ。この島での入国手続は我々が経験した中では世界最速である。ある国では1日から2日はかかる場合がある。しかも民間業者を紹介など皆無であった。
 半日島内観光に参加した。我々以外すべてNZからの観光客だった。ファミリー5名そして老カップル2組、計11名であった。ヨット仲間とは違い我々が2年間で世界一周中であることに興味を持ち驚いていた。若夫婦ファミリーは数年に一度3週間ほどの休暇を楽しんでいる。次はオーストラリア、シドニーへ行くとのことだ。老夫婦は一週間ほどこの島に滞在しゆっくり時間を楽しんでいるようだ。島のガイドのおじさんが最後に我々だけ家まで案内してくれバナナ、ココナッツ、スターフルーツ、レモンを大量にくれた。どれも自分の家の庭にあったものだ。多くのNZセーラーにも会ったが皆、日本人に好意的で親身になって話をしてくれるのがうれしい。先の老夫婦の一組は松山に滞在経験ありでガイドのおじさんも経験ありだった。しかし、この島にはあまり日本人が来てくれないことを残念がっていた。島内めぐりで興味を引いたのがお墓だ。ガイドのおじさん家に行ったときにも家の一角の庭の隅に墓があった。おじさんから話が出て数年前に子供を亡くしたとのことだった。どこの墓も花で飾ってありうす暗くなく今もいっしょに生活しているような雰囲気である。家族愛が強いように見えた。この島は都会的な垢抜けした雰囲気のタヒチに対してもっと素朴で静かなリゾート地であった。地味だがそこかしこにプチホテルが点在していた。

★タヒチ及びクック諸島のゴミ処理事情
 当たり前のようだが海と陸の生活空間は非常にきれいだ。ゴミは漂流していないし落ちていない。道路の片隅にもポイ捨ては皆無である。分別ごみ収集につては大きくはリサイクル用と焼却処理用の2種類ではないかと思う。カリブ海の島々でも感じたが経費対効果で現実的な努力をしているように見受けられた。我らの八重山では4,5種類に分類しているがこの方法は世界の最先端を行っている。この点については誇りを持って良い。しかし、アジアの海は汚いし陸においても今だポイ捨ての悪習があるのは残念だ。石垣で小学生の運動で「この先、海。ポイ捨てはやめよう!」を見たことがある。つい最近だ。こういった小さな運動の継続がうねりになりそして文化として当たり前にゴミはゴミ箱に捨てるようになる。
 海外でのごみ処理事情でゴミ箱の多さに驚かされる。辺ぴな道路でさえ設置されている。しかし、この地域は台風が少なく年に数回で多くない。そのためゴミ箱がプラスチックでできており日本ではこの種は無理だ。曜日毎でのゴミ収集は現実的な対応で良い方法と思う。行政のゴミ処理経費対策で面白いアイデアを見た。ボラボラ島だがゴミ箱に大手企業名がプリントされているのだ。おそらく、ゴミ箱購入経費等のスポンサーとして誘致していると思う。名前だけがプリントされていてすっきりしておりこの企業の努力が見えお互い良いのではと感心した。ちなみにこのゴミ箱には”MITUBISI"とあった。
 ゴミを減らす方法ではタヒチの買い物事情が参考になる。大きなスーパーマーケットへ買い物に行った。レジでは大きなカートで大量に買い物を清算している。レジ前の小さなベルトコンベアにすべて商品を乗せると次にレジの先に行き清算の終わった商品をどんどんカートにまたそのまま入れるのだ。すべて清算が済むとそのまま各自の車まで行き、車に積み込んで買い物終了なのだ。お決まりのビニール袋はない。その代り必要な人は少々高めのしっかりした袋を買うことになる。少々大変そうではあるが慣れればそれほど苦痛ではないし、そのほんの小さな努力が重要に思われた。
インド洋のリユニオンというフランス県ではお母さんが自分の買い物袋に必要な商品を詰め込み、その次にレジで袋から商品を出し清算しまた買い物袋にそのまま入れて買い物終了なのだ。どれも素晴らしいアイデアだ。

8−June
00:00 位置:20°56S  159°18W
Trip:31431nm 6.0kt  240°
Wind:   なし 
大フルメイン、小フルゼノア、ポート、クローズ
・20:00〜01:00                 =計26h

01:00 wind: S 10kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、クローズ

09:30 位置:21°12S  159°47W    Rarotonga, south Cook Is.着
Trip:31470nm

7−June
00:00 位置:20°29S  157°12W
Trip:31305nm 5.0kt  260°
Wind:  SSW 8kt
大フルメイン、小フルゼノア、ポート、クローズ
・15:00〜20:00                 =計21h

6−June
00:00 位置:20°32S  154°41W
Trip:31157nm 4.0kt  300°
Wind:  WSW 8kt
大#2ポイントメイン、小フルゼノア、ポート、クローズ

07:00 位置:20°21S  155°22W
Trip:31201nm 7.0kt  255°
Wind:  S 15kt
大#1ポイントメイン、小フルゼノア、ポート、クローズ
約24時間ぶりにラロトンガへオンコースとなった。トレードウインドは南東が当たり前
で西風などあり得ないという先入観があり、つい、西風になると頭が疲れてしまう。昨晩も真のぼりになってワッチ無視でふて寝してしまった。パイロットチャートを見ても年間風速風向は全方位から風は吹くのだ。それが地球のメカニズムと分かっていながら頭は期待感が強くついこだわってしまう。長距離航海で単調な生活で次の寄港地に速く着くことが最大の仕事なのだ。当然、ヨットは風向が目的地に対して横、もしかは後方からだと直線で目的地にたどり着けるが、真のぼりの向かい風だと約倍の距離はジグザグに走らねばならない。

★フレンチポルネシア滞在そしてウオーターフロント考
マルケサス諸島、ツアモツ諸島、ソサエティー諸島(タヒチ島、ボラボラ島など)、オーストラル諸島を総称してフレンチポルネシアという。名前の通りフランス領でほとんどの島では島の言葉とフランス語を使用している。八重山号は1カ月で6カ所を見て回った。
 出入国手続はまず、マルケサス諸島、ヒバオア島でのデポジット金2100Usドル/1名の準備作業から始まり、ボラボラ島出国でのデポジット金の返還作業で終わった。不法滞在者の根絶対策なのだが結構厄介だった。カードでのキャッシングが使用できなかったり手持ち金がぎりぎりで何とか2名分4200USドルを準備した。手続は銀行で行うが入出金での手数料及び両替手数料が引かれて戻ってくる。
軽油の免税手続で失敗した。主都パペーテ径由ボラボラ出国は事前に決めており軽油免税はクリアランスシート(出国証明書)があれば購入できる考えていた。ところがボラボラは警察が税関業務の一部(出国手続きのみ)だけを行っており、免税はパペーテのみという事だった。そのため我々は500マイル先の次寄港地ラロトンガで給油することにした。
 フレンチポルネシアの印象は一言でいうと心の豊かな島々であった。緑がいっぱい、花がいっぱい、静かな海がいっぱい、観光立島として静かに繁栄している。どの島でも子供たちの遊ぶ姿があり歓声が聞こえた。島民たちの生き生きとした笑い声があった。適度にあるリゾートホテルを中心にして島民達の生活は成り立っているようだ。観光客が立ち寄らない島にも行ったがのんびりあいさつしてくれたり、日々の生活にいら立つ真逆の生活が単調に続いている。マルケサスの最南端の小さな島、フツヒバに行った。道路を歩いていると見るからにお母さんたちの一団と出会った。すれ違いにあるお母さんが、もし生鮮食料がほしかったら後で寄りなさいといってくれたので時間の約束をして別れた。この島には外部からのお客のための店はないのだ。 小さな滝で遊んだ後、約束の場所に行こうと歩いていたら道の横の小川で子供が遊んでおり何故か我々を待っていた風であった。言葉が全く通じない。地元の言葉もしくはフランス語なのだが、ついて行くとおそらくお父さん以外全員が我々を待っており色々なくだものを見せてくれた。おそらくすべて自然のものを取ってきたと思われるものばかりだ。特に日持ちのするオレンジをたくさん分けてもらった。支払う段になってお母さんがラム酒がないかと尋ねていることが解った。我々は1000円分のくだものと思っていたのだが確かに日々の楽しみのためには1000円の現金よりラム酒のほうが彼らにはありがたいのかもしれない。記念写真を取って別れた。
  ボラボラで我々は1日シュノーケルピクニックツアーに参加した。料金は9000円程度だが内容に感動した。彼らの店から島の反対側であるYCまで迎えに来てもらい参加した。トロピカルフィッシュ、サメそしてエイの餌づけポイント、ウツボとスタッフ(海人)とのアトラクション、極めつけはランチだ。2時間ほど離れ小島での日光浴とランチタイムである。その1時間はスタッフが準備するランチだ。スタッフが20名分の葉っぱで皿づくりから始まった。瞬く間に仕上げてしまった。バイキングスタイルでの料理を並べる大きな葉っぱはおそおらくバナナの葉だろうがこれに魚料理を中心に盛り付けれれた。各料理をよそるスプーンも茎から作ったものだ。出来上がってみると人工的なものはコップだけであった。ランチ内容はここの島民が事前に仕込んである魚料理、イモ料理、くだもので非常においしかった。終日、海人のウクレレでのタヒチ音楽があり快適なひと時だった。ランチの後はお客による女性と男性に分かれてのタヒチアンダンスで盛り上がった。スタッフのどの顔も仕事だからという業務用顔でないのが良かった。自分からお客と交わることを楽しんでいた。
  主都パペーテ滞在が10日ほどで最も長かった。いろいろな修理をするために立ち寄った。ヨット係留地のあるウオーターフロントで驚いたことは夜に蚊がいないことだ。港湾界隈の多目的広場には屋台が並ぶのだが、多くの島の人たちと夕涼みをしていて気付いた。水銀灯がたくさんあり緑もあり10軒以上の屋台があるにも関わらず皆無なのだ。後で聞いたところでは行政が蚊の駆除をしているとのことだった。翌朝には女性が水をまいて掃除していた。屋台以外、ここは昼間はお土産屋さんが出たり一角には野外コンサート広場もある。子供たちは皆裸足で遊んでいた。蚊がいないというだけで、その空間の快適度がこうも違うものかと感心した。蚊の駆除作業だけで例えば飛行機のエコノミーからビジネスクラスにランクアップするのだから住民は喜ぶだろうし、しかもこのにぎわいで観光客も楽しめれると相乗効果は良いことばかりだ。
  ところで私は簡単にウオーターフロントという言葉を使っているが日本で使う言葉と意味に隔たりがあるかもしれない。各国の港湾事情を見ざるを得ない我々にとってこのウオーターフロントは我々の船の係留及び快適度に直結している。豪華過ぎて係留料金が高すぎては長期滞在ができなくなる。ウオーターフロントのキーワードとして一般生活者のいこいの場であることはどこの国でも一貫している事だ。何も特別な施設ではないという事だ。その上で観光客も楽しめるのであればなお良い施設という事になる。ちなみにヨットハーバーだがどこの小さな島のYC(ヨットクラブ)にもかならずレストランおよびバーが併設されている。浮かんでいるヨットを見るだけで憩える場所がヨットハーバーなのだ。水銀灯で明るく照らされて、蚊がいなく係留されているヨットを見ながらの夕涼みができるスペースがそれほど夢物語でないことを期待したいものだが。このパペーテでのある夕方、音楽が遠くから聞こえていたので散歩がてら出かけた。その日は地元の休日で野外コンサートが開かれていた。色々な団体の歌と踊りがありその周りでは親子連れが遊んでいる。その情景を観光客が見て楽しめるそんな場所があっても良いのではないだろうか。

・18:00〜20:00
・22:00〜24:00                 =計16h

5−June
03:00 位置:18°46S  154°11W
Trip:31010nm 5.5kt  180°
Wind:  NE 10kt
・03:00〜05:00                =計8h
      
18:00 位置:20°06S  154°44W
Trip:31118nm 7.0kt  210°
Wind:  WNW 15kt
大#2ポイントメイン、小フルゼノア、スターボー、リーチング

オンコース250°だが何と西風だ。クローズにしてみたがスピードが落ちてしまうのでこの角度で南から東の風待ちだ。
・16:00〜18:00
・21:00〜23:00                 =計12h

4−June
06:00 位置:17°27S  153°06W
Trip:30878nm 5.5kt  240°
Wind: ゼロ   エンジン
クック諸島、ランギロアまで軽油残量200Lなのでエンジン使用時間を記す。
・出航時、1時間 + フリーザー用2時間    =計3h
・06:00〜07:00                 =計4h

07:00 Wind: SE 8kt

16:00 〜18:00                    =計6h

★直樹の合流予定
往路:日本発6/20フィジー着6/21、トンガ着6/22,9:30着
復路:バヌアツ発7/10,12:10発、日本着7/12

3−June
15:00 位置:16°29S  151°45W
Trip:30773nm
Bora Bora 出航

朝からフレンチポルネシア出航準備に追われた。
作業内容は Bora Bora YC支払い、出国手続き、銀行でデポジット金の返金そしてUSドル両替、買い物、インターネット、最後にカードで軽油とガソリン購入という手はずだったが給油所で現金のみと言われ断念した。何故なら銀行ですでに2時間待ちだったから。出国手続きの一環で郵便局へ行った。小1時間待ちだった。そして銀行だがすごい混雑ぶりなのだ。このデポジットシステムは不法滞在者対策のようだが銀行側も手数料を取っている割には要領が悪かった。ちなみにユーロ圏域はこのデポジット金が免除されている。

31−May.
00:00 位置:17°09S  150°55W
Trip:30694nm 6.0kt  290°
Wind:  ENE 14kt
大#2ポイントメイン、小フルゼノア、スターボー、クオータリー

13:00 Bora Bora 島着
位置:16°29S  157°45W 
Trip:30773nm

到着早々、イミグレーション捜しにゴムボートを用意して出かけた。フレンチポルネシアは15時が公共機関のビジネスアワーなのだ。YCで聞くとやはり、陸路よりゴムボートが速く安いとのことで、Vaitabeの街まで15分で行った。
岸壁に上がった所が観光案内センターで、何と日本語の案内があり驚いた。道路上にも日本人観光客を見かけた。八重山観光のグレードが高くしっかりしないとおいて行かれそうだ。

30-may.
11:00 Marina Taina 出航。
パナマで出会ったオーストラリア、Songlineのカップルに別れを告げて出航した。パナマ、シェルターベイで招待されて飲んだメガヨット、スチワ―トさんも入港していることを昨日知ったのであいさつに行ったが、今日早朝、船をここにおいてイギリスに戻った後だった。昨日、再度招待されたが我々は冷凍庫修理とメインセールの引き渡しとセッティングで忙しく行けなかったのが残念だ。スチワ―トさんのヨットは100FTほどだが、これより大きなメガヨットが両脇にあり小さく感じた。パナマから5000マイルも離れての再会だから感激した。
マリーナ タイナは市内から路線バスで15分くらいのところにあり、ヨットとボートが500隻ほど碇泊していた。おそらくマリーナ内は4000円/1日ぐらいで港外は無料だった。水も無料。修理屋も多くあり海水もきれいで気持ちの良いマリーナだった。

27−May.
10:00 位置:17°35S  149°37W
Marina Taina着
パペーテより4マイルほど離れた大きなマリーナーだ。フリーザー修理のため急きょ来た。同時にセールの修理屋も見つけたのでメインセール補強を頼むことにした。

24-May.
Papeete 着

23-May.
12:30 Papeete出航
14:30 Moorea島、Cook湾入港
 位置:17°28S  149°48W
Trip: 30584nm
★エンジン試運転航海。
エンジン不調後、努クンとのやり取りでギアを入れ試運転する必要があるとのことだったので今回の短い航海となった。パペーテより20マイル沖合のモーレア島に来た。エンジンは通常通り1900回転で6kt弱の船速で良好だった。今回のトラブルの原因はサブ燃料フィルター詰まりが原因だった。現地修理屋はこれを発見できずギブアップしてしまい、神頼みの努クンにまたしても助けられた。
これでトンガまで1500マイルの航程を航海できるだろう。そしてクック湾に入った。昔の偉人が入ったであろう湾に心なしかひそかに興奮した。一度湾内を巡回した後、湾入り口に7,8隻泊っているヨットの近くにアンカーを入れた。その後、ゴムボートをおろしシュノーケルに出かけた。アウターリーフまで行きたかったが波がブレークしており島の子供がボディーボードをしており見るからにシュノーケルには不適だった。そこで一歩手前のインリーフで開始した。すぐに佑樹がタカセ貝を見つけ、そして私が沖縄ではすでに幻となっている夜光貝を見つけた。しかもかなりの大型だ。その後も次から次へと見つけた。お土産やさんに夜光貝が売られているのは見ていたがこれほどあるとは思わなかった。夜光貝は昔の琉球時代に薩摩藩への年貢として納めていたものだ。 今回の航海で日本へのお土産など一切考えていなかったがこれを持ち帰ることにした。
ちなみに、サンゴ礁だが大きな湾口でもあり期待できなかったが、オニヒトデを2個体発見した。残念だ。水温は隣のツアモツ諸島、ランギロア島で29°Cであったので
ここも28°Cぐらいと思われる。

19−May. Tahiti着
01:00 位置:17°16S  149°25W
Trip:30535nm 2.0kt  270°
Wind:  S 4kt
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、クローズ

12:30 位置:17°32S  149°34W
Papeete 港着 Tahiti
★エンジントラブルまたまた発生。風向がよもやの真のぼりになりおまけにエンジン不調でだましだましの入港となった。

17−May.
09:30 位置:14°54S  147°46W
Trip:30309nm 6.0kt  290°
Rangiroaを出航して1時間。
★八重山号流失事件発生!!
前日17時ころ帰船し出航準備のためゴムボートを片づけた。ここ2日間の天候がSSE、20kt、波高1mで島に平行に吹く風だった。アンカーはブルースとダンフォースのWアンカーで船を固定してあった。バウヘッド金具のアンカーロープ擦れ状態も確認し眠った。ダイビングの疲れもあり佑樹も熟睡し、翌早朝、私が7時ころ起きて外を見て風景ががらっと変わっており流されたことに気付いた。1マイルほど流された。しかも狭水路をとおり過ぎ、浅瀬も乗り越えていた。船底を擦りもせずに。理由は激流の潮流のおかげで岸方向に行かなかったのが幸運であった。
ブルースアンカーロープが破断しておりダンフォースアンカーは飴だまのように曲がって最後にかすかに日かきいた様だ。その後、サーチアンドリカバリーでブルースアンカーを見つけ出せた。水深6m透明度が良かった事が幸いした。他に5艇ほどのヨットがアンカーをおろしていたが2艇はこの海象と共にすぐに移動していった。2艇が我々と残っていた。
反省としては我々も逃げるべきであった。もしくはトリプルアンカーでもっとアンカー強度を増す必要があった。ダンフォースアンカーは以前にも利かずセントヘレナで船を流した経験があった。水深6mで30mチェーン付きロープだったがバウ金具周りの擦れ防止をなお一層することとする。

16−May.
★ダイビングに満足。
ガラパゴスでは中途半端なダイビングで楽しめなかった。期待しすぎたことは確かだが。ここランギロアでは午後から2ダイブの予約をして出かけたが1ダイブだった。その理由は1ダイブ65分に及ぶダイビングで内容の濃いものであった。当日は前日からSSEの風10mは吹いており波高も1mはある海象で八重山号を離れるのは少々心配であったがWアンカーでもあるので出かけた。島自体は幅500メートル縦10kmほどのウインナー状である。北西のAvatourから南東のダイビングポイントであるPour Embarcation 水道まで30分ほどドライブして大きなダイビングゴムボートに到着した。我々のほか愛総のいいメキシカンの3名でのダイビングだ。ポイントはボートで5分ほどだった。水道の外側で透明度20m、水温29度。私は3mmウエットスーツをかりウエイト4kgにセットした。スチール12リットルタンクであった。
まずはエントリー後20m程度まで潜航し待つこと数分でバンドーイルカが群れてきた。ガイドが一緒にじゃれ遊ぶのひと時見た。私が近づくにはフィンが小さすぎて動きについていけなかった。その後、バラクーダーの大群がひと時止まって我々を楽しませてくれた。私は影らしきものだったが佑樹はしっかり大きなナポレオンフィッシュを見た。後半は安全停止も考えてありサンゴの浅瀬で小物を楽しんだ。ラストはエギジットのため沖に出たときにマンタにあった。ダイビング時間65分であった。時間の長さを感じさせない充実したダイビングであった。

14−May.
01:00 位置:14°31S  146°55W
Trip:30235nm 5.0kt  230°
Wind:  W 14kt   146nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、クローズ
夜中、スコール雲にほんろうされた。10分として同じ風でない。そのためオートパイロットからウインドベーンに変更して使用した。効果てき面だった。何故なら、ウインドベーンは風向を感じて風向と船との角度を維持しながら進むからだ。
それにしても、西からの風になってしまった。貿易風はどこえ行ったのだろう。

12:30 位置:14°56S  147°42W
Rangiroa島、Tuamotu諸島着
★佑樹が流された!!
翌日、15日佑樹が洗濯とシャワーを船尾トランサムでしていたときに流された。私は朝食後、メール作業をしていたときに事故発生だった。変な声に気づき何気なく外をのぞくと佑樹が手を振ってちょっとフィンを投げてくれといっている間もなく流されている。その時は船尾ゴムボートから5m程度だったので泳げといって私は船内に戻った。佑樹の顔は笑っていたのだが船内に戻って変な予感を感じもう一度顔を外にむけると10mは離れておりロープを投げようとしたが無理なことが見えてきて結局ゴムボートでレスキューとなった。引き上げたときには八重山号とは50m以上はなれており激流になっていることが初めて実感できた。
帰船してからきつく怒ったけれども問題は佑樹の危機感の無さが今回の事故につながった。八重山号の船尾には潮の流れを示す渦ができおりその確認もせずに飛び込んだのだ。飛び込んで頭をあげたときにはすでに戻れなかったのだ。天候が非常によく海も透き通っており一瞬の気持ちの行動だったが見知らぬ土地でのあっというまの大事故につながるところだった。潮流は4ノットを超えていた。

13−May.
00:00 位置:13°32S  145°12W
Trip:30089nm 5.0kt  240°
Wind:  なし    149nm/day
エンジン

12−May.
00:00 位置:12°23S  143°42W
Trip:29944nm 5.0kt  220°
Wind:  E 8kt   160nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、観音開き

09:00 位置:13°04S  144°01W
Trip:30000nm (55800km)
★30000マイル突破!!!!!
八重山号の頼れるGPSの総航海距離が30000マイル(55800km)を超えた。地球一周を超えたのだ。神奈川県三崎港を冬のデッキの積もる雪の中出航して以来の距離だ。長男の一樹が沖縄回航に間に合わせて取り付けたGPSだ。時化の日も凪の日も休まずもくもくと記録を続ける機器に愛着を感じる。頼れる相棒に感謝だ。

11−May.
00:00 位置:10°39S  142°13W
Trip:29784nm 6.0kt  240°
Wind:  E 12kt   157nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、観音開き

10−May.
00:00 位置:10°25S  140°08W
Trip:29627nm 12kt  270°
Wind:  ENE 12kt   nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、スターボー、観音開き

9−May.
10:00 Fatu-Hiba島出航
Trip:29528nm 

6−May.
09:00 Hibba-Oa島出航
17:00  Fatu-Hiba島到着(Hanavava)
位置:10°27S  138°40W
Trip:29528nm 

Hiba-Oa島出航前日、レストランでベルギー人のセーリング家族と知り合った。太平洋の資料をもらうために彼らのヨット、(A small nest)を訪問した。おみやげにウチワと折り紙を持って行った。佑樹が折り紙で鶴を子供たちと一緒に折って完成させたら特に若い親が興奮して喜んでくれた。艇名は彼らのファミリーネーム、Stellmansの字を並べ替えて作ってある。5歳から11歳くらいの子供3名で、私はsmallではなく素晴らしい巣だね。といったところ艇名を説明してくれた。nestとは鳥の巣の事だ。このような子供づれでセーリングしている家族は多い。数か月単位で同じ所にとどまり現地の学校へ通うのだ。船内では当然、親が先生である。私たちが訪問した時は子供たちは他艇の子供の艇に遊びに行っていた。当然、同じ国ではなく、自然に国際的な友情が芽生えて行くという教育だ。
 以前、ブラジルで出会った帆船は30〜50名程度の大学生が乗っていた。世界各国の若者で構成されて、船自体が大学であり寝食共にしながら、そして操船をしながら1,2年共同生活をする。海洋関係の学科でないとのことだった。
Willm & Haike Stellamans Sepke, Ward & Flor
E-mail: willem@stellamans.be

1−May.
01:00 位置:10°06S  137°29W
Trip:29365nm 6.5kt  280°
Wind:  ENE 12kt   169nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、スターボー、観音開き

17:00
Maruqesas . Hiba-Oa島、Tahauku Bay 着
Trip:29470nm
今日は土曜日なので入国は3日になる。一見部落らしきものがなく、入国できるのか少々不安だ。港内はヨット10隻程度と貨物船でいっぱいだ。我々は他2隻のヨット同様港外にアンカーを打つことにした。しかし、波があり快適ではない。

30−Apr.
00:00 位置:09°37S  135°02W
Trip:29096nm 6.5kt  260°
Wind:  SE 12kt   161nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、クオーター

29−Apr.
00:00 位置:09°08S  132°41W
Trip:29035nm 5.5kt  260°
Wind:  SW 8kt   144nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、観音開き

28−Apr.
00:00 位置:09°26S  130°50W
Trip:28891nm 3.5kt  290°
Wind:  NW 8kt   146nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、スターボー、ランニング

27−Apr.
00:00 位置:09°21S  128°57W
Trip:28745nm 7.0kt  260°
Wind:  ESE 13kt   189nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、観音開き

26−Apr.
00:00 位置:09°22S  126°03W
Trip:28556nm 7.5kt  290°
Wind:  ESE 15kt   189nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、観音開き

25−Apr.
00:00 位置:09°25S  123°07W
Trip:28367nm 8.0kt  270°
Wind:  ESE 15kt   187nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、観音開き

24−Apr.
00:00 位置:09°02S  120°13W
Trip:28180nm 7.5kt  270°
Wind:  ESE 15kt   190nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、観音開き

23−Apr.
00:00 位置:08°44S  117°14W
Trip:27989nm 8.0kt  260°
Wind:  SE 14kt   183nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、観音開き

★ガラパゴス
ガラパゴスを出航して2週間ほど過ぎた。世界中が環境のこと自然のことに気づかい始めてまだたかが2,3十年ではないだろうか。ところが、ガラパゴスは太古の時代もしくは地球創造期以来現在までもくもくと生き続けてきた空間の様な所だ。確かにすでに秘境ではなくなってはいるがそれでも世界の秘境と言わしめる迫力は充分あり感動した。イグアナ、陸ガメ、が自然の中に溶け込んでいることに驚いた。あしかの親子が授乳している横で名前の知れぬ鳥のつがいが休んでおりそしてその横では島の子供数名が網を使って魚を取っている。 そこはきれいな砂浜で入江になっている海水浴場なのだ。 共生関係のあるべき姿を見た思いだ。
  一方、環境と自然に対する最悪の脅威は人間だが、この人間の生活の営みを止めるまたはブレーキをかける手立てがあるのかガラパゴスを去って思う第一はどんなに困難でも人間は自然を維持継続する義務があるという事だ。すでにガラパゴスは世界自然危機遺産に登録されている。 自然に対する負荷が減少していないことが研究ではっきり証明されているからだ。 私の体験談を含めて決して深くはないが人間活動の規制について記しておく。我々はサンクリストバル島にアンカーをおろし入国手続を行った。そして言われたことは出国するまでもしくは20日間以内、わが艇は移動禁止なのだ。我々の計画は2週間かけてじっくり各島を探索する予定だった。そこで1日かけて別のサンタクルス島にフェリーで出かけた。各島の桟橋では検疫官がおり手荷物の検査を行っていた。各フェリー船内も同時に検査していた。他のセーラーは地元の観光船で3日間ほどのツアーに参加していた。大型ホテル建設は見られなかったが島民住宅兼用ホテルもしくは民宿は建設ラッシュである。資料ではサンクリストバル島の島民5,5千名とあるが現在7千名を超えている。以前2度にわたり当地に立ち寄った日本のヨットの航海記では桟橋に足の踏み場もないくらいイグアナがいたのに2度目のときには皆無であったとある。今はあしかが町の中心である桟橋近辺にコロニーでも作っているかのように我がもの顔で昼寝している。 これでも我々は感動ものである。桟橋横は公園になっていて海をせき止めた人工プールがあり島民の子供たちとあしかの親子がいっしょにいるのに感動した。
  ガラパゴスの観光産業は今や自然保護活動に不可欠になっている。ガイドラインとしては本国のエクアドルから船舶できて船舶で寝泊まりし食事をし島めぐり観光をして帰るパターンを推奨しているし今後も継続すべしとある。しかし現実は観光客増加に比例して島民も増えてきている。ちょうどツアーガイドに案内されて海岸でイグアナと感動の対面をしていたまさにその時、すさまじいごう音とともにジェット機が飛び立った。部落を歩いていてペットの犬を見て強烈な違和感を覚えた。いずれにせよ、人間は自然との共生を模索する義務があることは確かだ。

22−Apr.
00:00 位置:08°52S  114°25W
Trip:27806nm 8.0kt  270°
Wind:  SE 15kt   191nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、観音開き

21−Apr.
00:00 位置:08°58S  111°26W
Trip:27615nm 8.0kt  270°
Wind:  SE 15kt   190nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、観音開き

サーフィングで13ktオーバー。メインセールが破裂しないか心配だ。2サイズ小さい船サイズなので強度が若干弱いのだ。シバーする状況ではないのでこのまま行くことにする。

20−Apr.
00:00 位置:08°44S  108°30W
Trip:27425nm 7.0kt  260°
Wind:  SSE 15kt 176nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、アビーム
★大海原を黙々と。
お寺のお坊さんは修行で山にこもるというが、私の場合、海が修行の場である。何故こんなことを書くかと言うと暇で暇で退屈で死にそうとまではいかないにせよ、この時間は卑屈に考えれば島流しという言葉に近く、流浪の旅といった感があるかも知れない。たった3週間の航程でこれだから昔の帆船は3カ月6カ月いつ着くか解らない帆走を考えると船内でのもめごとが起きてもおかしくない。
今の私は読書と映画鑑賞と佑樹とのたわいない話があるだけ良いのかも知れない。外部とのメールのやりとりすらできているのだから幸せな航海なのだろう。何の変わり映えしない日が続いている。今日も明日も次の日も、波また波を超えもくもくと帆走している。

19−Apr.
00:00 位置:07°48S  105°49W
Trip:27249nm 6.0kt  250°
Wind:  SSE 15kt 173nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、アビーム
★シーラを釣った。
今日早朝、マルケサスまで2000マイルを切った。ガラパゴスから1000マイル帆走した。順調にトレードウインドに乗っているので後2週間ぐらいでマルケサスに到着できそうだ。昨日久しぶりに大物を釣り上げた。シーラだ。私はすぐに腰が痛くなることを理由に佑樹が魚をおろすことにした。これが結構大仕事なのだ。とはいうものの見ていられず私も参加して無事作業終了。さっそく冷凍庫で冷やした刺身にありついた。刺身はワサビ醤油でたたきはポン酢で食べた。極上のおいしさだった。
今回はベルギー人、マックスがいないので落ち着いて我々のペースでまとめれたのが
良かったかも知れない。マックスは仕事にありついたは良いが続いていることを祈りたい気持ちだ。

18−Apr.
00:00 位置:06°49S  103°14W
Trip:27076nm 7.0kt  250°
Wind:  SSE 15kt 190nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、アビーム

17−Apr.
00:00 位置:06°15S  100°14W
Trip:26886nm 7.5kt  250°
Wind:  SSE 15kt 183nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、アビーム

16−Apr.
00:00 位置:05°29S  97°25W
Trip:26703nm 8.0kt  255°
Wind:  SSE 15kt 183nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、アビーム

15−Apr.
00:00 位置:04°09S  94°43W
Trip:26524nm 6.5kt  200°
Wind:  ESE 13kt 183nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、リーチング

★長期航海の健康管理7カ条
 1、三度の食事は少しでも決めた時間内に取る。
 2、体内時計を意識する。(生活のリズムを取る。)
 3、水分補給はミネラルウオーター。
 4、かゆみ止は多めに持つ。(初期治ゆにつとめる。)
 5、食料管理をし栄養バランスを考える。
 6、歯の事前点検はし過ぎなくらいがよい。(反省を含めて)
 7、精神管理は楽しさに直結する。
   相棒さがしは慎重に、そして航海は楽天的に。

14−Apr.
00:00 位置:02°08S  93°20W
Trip:26360nm 6.0kt  200°
Wind:  SSE 13kt 164nm/day
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、リーチング

13−Apr.
00:00 位置:00°47S  91°59W
Trip:26203nm 4.5kt  180°
Wind:  なし
エンジン

12−Apr.
00:00 位置:01°09S  90°55W
Trip:26044nm 6.0kt  265°
Wind:  なし
エンジン
★朝日とともにガラパゴス諸島で一番大きな島、イサベラ島を視認した。活火山のごつごつした黒色した岩にイグアナなどのガラパゴス固有種の動物が生息していると思うと地球がまさに生きているような感動を覚える。小さな噴火口と思われる小山があちこちに散見できる。

13:00 位置:00°31S  91°23W
Trip:26132nm 6.5kt  190°
Wind:  SW 14kt
小フルメイン、小フルゼノア、ポート、クローズド
★ガラパゴス、最西端、フェルナンデス島を一周する予定だったが風が西に振れて上りになったため中止し、マルケサスを目指す事にした。ガラパゴスともこれでお別れだ。地球の生きざまを見せてくれてありがとう。

11−Apr.
10:30 位置:00°53S  89°36W
Trip:25951nm 
Galapagos,サンクリストバル島出航

4-Apr.
★世界危機遺産の現状
日本の資料によるとこの島は5,5千人とあるが今日のツアーガイド、フェリーシアーノ君によると、瞬く間に7千人の人口という事だ。竹富町の人口増加ににてはいまいか。資料によると”直接的な環境汚染や撹乱、外来生物の繁殖、横行する密漁など多くの問題が持ち上がっている。”とある。
今日、我々はガイド付き1日ツアーに参加した。陸ガメの保護センターそしてイグアナ海岸、アシカの授乳風景、とりの漁獲風景おまけはわが艇に帰ってきたらトランサムにあしかが占領しており昼寝をしていた。人通りの多い公園と桟橋にも人の気配なんのそのという風情で昼寝している。まさに人間と動物が共生しているようだ。
ところが研究調査によると”フンボルト海流から流れる魚類を餌にしているが、近年のエルニーニョ現象により餌が減り、個体数も減少した。 ”という現状がある。
一見我々観光客は自分の船移動禁止とかガイドなし島内散策禁止またダイビング船数を限定とかの方策でがんじがらめのように思われるがまだ足りないのだ。
足りないとは動植物に対する脅威を減ずることができていない。
一方、観光客の税金によって保護活動が維持されていることも見逃せない現実なのだ。 ガラパゴスは1978年に世界自然遺産とし第1号登録である。そして1990年世界危機遺産として登録されたのだ。
”観光船内で宿泊しながら諸島内を巡る観光スタイルは、広大で宿泊施設の少ないガラパゴス諸島を効率良く観光ができるスタンダードモデルとして定着しています。当時はまだ秘境と考えられていたガラパゴスにも観光の門戸が開かれたことで、待ちわびた人々が世界中から訪れることが可能になりました。観光統計では観光元年の翌年にあたる1970年の1年間にガラパゴス諸島を訪れた正式入島者数は4,579名であったと記録されています。ガラパゴスで実践されてきた観光システムは、エコツアーの成功モデル、エコツーリズムの先進モデルとして近年世界の注目を集めていますが、ガラパゴス観光が始まった当時は観光産業を規制する制度はまだ確立していませんでした。自然保護のための管理計画が具体的に施策されたのは1975年のことで、諸島内に国立公園管理事務所が設立された翌年の事です。現在使用されているものは1984年に発表された基本計画が基礎になっていて、原則は施策当時と変わらない点が、ガラパゴスの観光モデルが世界のエコツアーの先駆けと評価を受ける理由です。” そして現在、観光客と島民増加はけた違いに増加の一途をたどっている。各島間の動植物の移動には各桟橋に検疫官が厳重に目を光らせている状況ではある。そしてサンクリストバルおよびサンタクルス島はホテルの建築ラッシュが見える。もはや秘境とはいえない。結局は世界中どこの国においても住民生活の営みを抑制するこは不可能なのだろうか。 私は可能と考えるし住民生活と自然保護との共生は人間としての責務であるし、ガラパゴスの様に世界中の英知を結集して持続可能な関係を模索し続けることが重要だ。当然そこには規制および代償としての自然保護税もしくは自然にたいしての共生税なる負担は人間としてもはや避けられない状況に来ている。
入島税は資料では$100/1名とあるが正規に手続したにも関わらず我々は徴収されなかった。他のヨットも同様の様だ。このあたりにも実務運営上の問題を抱えているようだ。日本の場合、税金が様々な形になっているので一概に言えないがガラパゴスでの$100は高い感じはしなかった。特に観光客との接点がここしかないのだから。

3-Apr.
00:00 位置:00°42S  89°18W
Trip:25869nm 5,5kt  250°
wind: S 4kt
エンジン
太平洋1回目の赤道通過

13:00 位置:00°53S  89°36W
Trip:25951nm
サンクリストバル島着。
ガラパゴス着
何せ世界自然遺産に登録されていながら世界危機遺産にも登録されているという
地球最後の秘境に来たと思いきや。
これが開けているのでした。西表島のように。サンクリストバル島は7000名ほどの人口でガラパゴスの行政を行っている。
1時に到着後5時で入国手続が終了した。そして分かった事がセーリングボートで来ている船はここから他の島には遊びに行けないのだ。島のフェリーを使わざるを得ないので不便この上ない。これほどの規制をしても自然破壊が進んでいるとのことだ。
島の固有種の異変を止められないのが現状だ。さーて、明日からその実態に迫りたい。

2−Apr.
00:00 位置:00°59N  87°12W
Trip:25716nm 6.5kt  240°
Wind:  S 12kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、クローズド
南に下がって赤道なのに3,4日前から夜中冷えるようになった。フンボルト海流の寒流があるためだ。いよいよかの有名なダーウインの進化論の島ガラパゴスだ。

16:00 位置:03°07N  88°02W
Trip:25818nm 4.5kt  230°
Wind:  SE   8kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、クローズド
読書に飽きて船の9時方向を見ると帆影発見。VHFにて確認するとカナダ籍船名、インスピレーションレディ、船長、ゲーリーキーンで同じサンクリストバルに見かっているとのこと。無線での海上交信は初めての経験で緊張した。楽しかった。

1−Apr.
07:00 位置:01°48N  85°38W
Trip:25596nm 6.0kt  230°
Wind:  SW 10kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、リーチング

31−Mar.
01:00 位置:03°15N  83°17W
Trip:25399nm 5.0kt  190°
Wind:  SSW 7kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、クローズド

30−Mar.
03:00 位置:04°41N  82°10W
Trip:25254nm 4.3kt  220°
Wind:  S 7kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、クローズド

29−Mar.
00:00 位置:06°08N  80°49W
Trip:25089nm 4.5kt  220°
Wind:  SSE 8kt
フルメイン、フルゼノア、スターボー、クローズド

27-Mar.
17:00 デ アマドーマリーナ出航。Trip: 24869nm
オランダ人ハルカさんとノルーエー人アンドリューたちに見送られ出航。今日は水の補給とインターネット、午後に重要な食材買い出しをした。

★ゴムボート流失事件発生!!
26日、20時オランダ人ハルカさんヨシコさん艇を訪問時に発生した。舷側から佑樹がヨシコさんにロープを渡し船に上がった。初めての訪問でもあり艇に慣れておらずもやいの確認を忘れた。半年ぶりの日本女性との話に夢中になり1時間後振り返るとゴムボートがなかった。
しかし、この直後ヨシコさんの動きは速かった。2,3艇にVHF連絡をした。すご後方のスエーデン人シングルハンダー・ダニエルがデインギーで来てくれた。八重山号で捜索することにして船に送ってもらった。我々はもちろん風下に5ktで向かいながら捜索開始した。同時にダニエルから無線が入りパナマ運河パトロールに連絡してくれたことを知った。我々はGPSに):15MOB位置をプロットし慎重に風下に向かい1時間してジグザグ走行にて風上捜査に切り替える作戦をとった。ちょうど戻りかけたときにダニエルとパトロールの交信でボート発見を確認した。我々のかなり風上で発見された。流失原因は私が言う前から佑樹が反省しきりだった。単純なもやいの確認し忘れであった。チェック&チェックはセーリングの基本だ。
スエーデン人シングルハンダー・ダニエル
Daniel (Boat name: Luna)(sailingdaniel@hotmail.com)

26−Mar.
世界周航一周年!!
昨年3月24日石垣港を出航してちょうど太平洋側パナマにて一周年を迎えました。
波乱万丈というと大げさですが、よくここまで来れたものと感激しています。これも何かと応援をしていただいているという力が後ろから我々を押してくれたものと思います。ありがとうございます。かならず無事に日本に戻ります。世界周航の話題といっしょにおいしい泡盛を飲みたと思います。
 思い返せば3つの大きな出来事がありました。一つは出航前の台湾トライアルでの貨物船との接触事故。これは神がかりともいえる軽微な接触でした。マストのワイヤー等の被害が出ていれば出航は不可能でした。2つめはモルジブでの1カ月に及ぶエンジン修理でした。イスラムの国独特の生活習慣になじめず、しかも直していると思いきやなお一層のトラブルをエンジニアが作りこの時もやはりこれまでと思いました。 しかし、手に入らないと思われた部品が現地で調達できたのです。小さな島に特殊な部品があったのです。3つめは喜望峰越えでした。ケープタウンに入って船底を確認したところ外洋ヨットにとって重要なバラスト部分に重大な損傷を見つけました。この時は心底驚いたのと数時間何もできませんでした。しかし、じっくり考えて周りに相談したり時間をかけて考えました。日本であれば手に入るものが簡単ではないのです。 言葉の壁と土地勘のないものにとって事を起こすことが大変でした。
 そしてすべて乗り越えてここまで来れました。現地の方々の協力は心底助かりました。それ以上に我らクルーの一心同体での働きがあったから私に力が出てきたのです。ヨリちゃん、リンコーちゃん、マックスそして佑樹、その場その場で各自の持てる力を出してくれました。心から感謝します。ありがとう。

24-Mar.
13:00  位置:8°54N  79°31W
Panama City / De Amador Marina着
開発中のマリーナだ。ヨットのアンカーレッジはタダだがディンギー料として1週間$30であった。水はタダ。良いシステムと思う。

23−Mar.
12:00 シェルターベイマリーナ出航
パナマ運河通過開始。ラインハンドラー、Jackson,Leroy,Rickの3名。バカなエージェントからは14時と聞いていた出航が彼らが来るなりの出航となった。慌ただしくしかしじっくり時間をかけて知り合いになったNZの同世代セーラーとまたの再会を約束して出航した。Cathy &Werner・Dave(ZM3189@sailmail.com)boat name:LegentU

13:00  指定のアンカーレッジ着
16:00  パイロットが来て我々の順番となる。水門は3つあり1つ目のときは他3名のラインハンドラーの1名が新人で戸惑ったが3つ目になるとスムーズに作業ができた。1門で9m上昇しその間20分程度で満水となりゲートが開くのだ。膨大な水のエレベーターだ。スランス人発想でアメリカが完成させた世紀の構造物だ。パナマ運河は圧倒的な水量をいとも簡単に入れ替えする壮大な機械だ。幅33m×長さ300m×高さ9mの水量を20分程度で満たすのだからすごい。
18:00 位置:09°15N  79°54W
湖のアンカーレッジ着。早朝06時に再度パイロットが来て作業開始となる。今日は27m上がって終了。

21−Mar.
Panama. Shelter Bay Marina 再々着
★パマナ運河通行手続失敗。
昨日ほど語学力の乏しさを痛感した日は無かった。昨日は2週間待ちの運河通過日だった。いろいろな手続の中でラインハンドラーというクルーを我々は3名必要だったのでエージェントに頼んであった。と思っていた。前日にも確認したつもりだった。何故なら彼は手を挙げてOKと思われるサインを返したからだ。パナマはスペイン語圏で資料によるとどのエージェントも英語を話さないとある。だから慎重に対応したはずが、当日エージェントは3名のクルーを用意していなかった。いわく我々は通行できなかった。モルジブの再来のようだ。砂をかむ思いだ。
今後パナマ運河通過する方のために事前学習を是非お勧めする。
http://www.pancanal.com/eng/maritime/advisories/index.html

14−Mar.
Panama. Shelter Bay Marina 再び着
★変な日本人と小旅行
エージェントの一方的な指示で我々の運河通行日が16日明日ということになり、YC滞在費4000円/1日の節約を兼ねて小旅行でした。ところが出航前日夕方、変な日本人の来船を受け一緒に夕食を八重山号でとりながら話していて3日間我々と同行することになった。一人はトロント生まれ日系カナダ人女性25歳、エミちゃん、彼氏は2年間日本で英語教師をして金を稼いだアメリカ人28歳、ニコラス。自転車旅行中でバンクーバーからパナマまできてギブアップ寸前といった二人。ニコラスがセーリングに興味がありアメリカに帰ったらまず職探しの前にヨットを持ちたいが小形ヨットのみの経験なので今回初の外洋セーリングということになった。結果彼はすでにそれなりの操船技術はあり楽しんでいたがエミちゃんは船酔いの恐怖と大学にもどり教師免許をとることを優先したいようでどうなることやら。
変な日本人という理由は彼女のお母さんは現在、山口大学で解剖学の助教授をしている。死体の原因究明が何よりすきで旦那をカナダ、トロントにおいて数年日本滞在を決め込んでいる。このお母さん、エミちゃんをトロントで生んで育てたにもかかわらず英語がからっきしダメでエミちゃんが通訳していたとのこと。何かおかしいでしょう。
我々はお母さんが死体の解剖究明がご飯より大好きと大笑いしながら話す彼らが怖くなった。しかも夜だった、、、。
Emi & Nicholas
bicycled from Vancover to Panama
E-mail: grabawheel@gmail.com

13−Mar.
11:00 位置:09°33N  79°39W
Portobelo 着
★トイレ掃除続編、翌日も大掃除が続いた。
前日組立後トライしてもまだ何か本調子でなかった。そのうちまた使用不能になった。船体の内壁部分のパイプ掃除を忘れていたのだ。
狭い空間の22年間使用していたパイプを外してまたまた驚いた。ほとんど石灰で穴がなかった。取り外しと取り付けに非常に苦労した。船齢22年ものヨットのといれがいかにやっかいなことになるか身をもって知った。結局はトイレの細かいパーツからパイプまですべて分解したことになる。パーツ入手も含めて3カ月以上に渡る作業にやっと終止符がうたれた。
この作業を佑樹とやりながら考えたことは人間の腎臓はただ者ではなく素晴らしいハードワークを文句も言わず日夜もくもくとしていることに尊敬の念というか感謝感謝である。皆さん暴飲暴食はだめですよ。

 うんざりするトイレ掃除を佑樹、ニコラスに手伝ってもらい終了後、皆で部落探検に出かけた。大きな教会を中心にした部落で500名程度と思われる。小浜島部落を思い出す。そこらじゅうの家々から大音響の南米音楽が聞こえていた。カラフルカラーのバスが何台もありコロナ市への足となっているようだ。バスで1時間ほどの距離で入江はヨットには居心地がよく30隻ほどが碇泊していた。

12−Mar.
09:00  Panama. Shelter Bay Marina 発
 我々の通行予定日は16日でエージェントから一方的に支持され動かすことができない。そんなことで近場の旅行を自艇ですることにした。
マリーナーに係留するだけでお金がでることと陸上は危険すぎることが分かったためである。 なぜか昨夜2名の変な日本女性とカナダ人の友を得て4名にて出航。彼らは自転車でカナダから中南米まで来たのだ。彼がヨット購入とセーリングにあこがれていて面白そうだったので佑樹と相談のうえ2,3日行動を共にすることにした。



15:00 位置:09°35N  79°39W
小さな無人島近くにアンカーリング。シュノーケリングと上陸しココナッツをゲットして食べた。
★トイレは毎日酢で掃除すべし!!
トイレ大掃除デーとなった。数日以来トイレが詰まり気味で心配していた。案の定、詰まってしまい使用不能になった。排水パイプをすべて取り外す最悪作業となった。結局は1年分の石灰化したゴミがパイプ中に蓄積され排水不能となった。ヨットィーから酢で毎日掃除しろとのアドバイスは受けていたが1年間でここまでパイプが詰まるとは想像をはるかに超えていた。40〜50mmのパイプ径がすべて石灰なのだがら呆れた。我々の艇は汚水タンクを装備しておりパイプが複雑になっており少量の酢では足りなかったようだ。

7−Mar. Panama着
15:00 位置:09°22N  79°57W
Panama. Shelter Bay Marina 着
アンドリューというのノルウェー人セーラーと知り合った。
Andreas Julseth
boat name : African Innovation
E-mail:
andreas @ julseth.com

34歳でガラパゴス径由ニュージーランド行きの予定だ。Nzにてヨットを売り新たにアメリカで新たなヨットを買う予定である。彼はパナマ運河通行手続を自前でしている。$650〜$700とのことだ。我々は言葉のハンデーがあるので一括エージェントだのみである。$1122を$1062にて契約した。入国手続込である。
アンドリューは太平洋側から来た人からフェンダー用タイヤを14個を譲り受けていた。曳航用ロープもどこからか譲り受けていた。英語圏の人たちの情報は日本人の10倍くらいありそうだ。ちなみに我々の運河通行料金は高すぎることはないようだ。 我々の通行予定日は16日でエージェントから一方的に支持され動かすことができない。そんなことで近場の旅行を自艇ですることにした。
マリーナーに係留するだけでお金がでることと陸上は危険すぎることが分かったためである。

6−Mar.
00:00 位置:11°15N  75°58W
Trip:24437nm 7.5kt  230°
Wind:  N 16kt
フルメイン、フルゼノア、ポートタック、クオータリー
★スピンネーカー流失事故発生
油断大敵とはこのことだ。後悔跡にたたづとはまさにこのことだ。
のどかなクオータリート思い前日夕方スピンバッグをデッキに出しっぱなしだった。ライフラインには固定していたがラインを超えてバッグのみが波にあおられていた。気の緩みが今更ながら悔やまれる。紫外線劣化した各セールをかばうセーリングでスピンは有効だったので残念だ。

5−Mar.
00:00 位置:12°52N  73°47W
Trip:24266nm 6.5kt  210°
Wind:  E 3kt
エンジン

4−Mar.
00:00 位置:14°13N  72°02W
Trip:24114nm 6.0kt  230°
Wind:  SE 9kt
フルメイン、フルゼノア、ポートタック、クオータリー

3−Mar.
00:00 位置:15°20N  69°34W
Trip:23942nm 7.5kt  220°
Wind:  SE 15kt
フルメイン、フルゼノア、ポートタック、クオータリー

2−Mar.
01:00 位置:16°37N  67°10W
Trip:23776nm 6.5kt  240°
Wind:  SE 4kt
エンジン

1−Mar.
00:00 位置:18°02N  65°20W
Trip:23616nm 4.6kt  230°
Wind:  SW 2kt
エンジン

28−Feb.
10:00 Beef Is.出航
パナマへ出発!!
ポールさん達に別れのあいさつをして見送られての出航だ。風向が日替わりで変わる。今日は片のぼり220°クローズで島をかわしながら南へでたい。2時間エンジン使用。オルタネーター(エンジン発電機)の調子が悪い。南アフリカ、ダーバン以来、数々のエンジニアに見てもらっているが作動したりしなかったりで心配がたえない。セットで部品を交換しようとしているのだが部品を取り寄せるのに日数が非常にかかったりエンジニアに断られ”その必要がない。俺が直す。”と言われたりで困ったものだ。
 昨日はポールさん64歳の誕生日で八重山号に招待しての夕食会をした。今回はリンコーちゃんも家内もおらず佑樹と二人だけで心配したが喜んでくれてほっとした。すき焼きをしたのだ。私はうどんで締めたかったのだがなぜか佑樹はそのまま片づけてしまった。何気なくヨット雑誌、舵誌の話になり何気なく1っ冊見せたところロンさんがBVI(ブリティッシュバージンアイランド)の記事を見つけ一同驚いた。”生きているうちに一度は行って見たいところ”という特集で世界11か所の中で紹介されていた。ポールさんはBVIのきれいな本を出版しており舵の写真をみて説明してくれた。

★★八重山の100年後を見た!!
BVIは島民3万名、50はあろうかと思う島々からなりブリティッシュバージンアイランドという。島をいじらず、汚さず島が潤う見本を見た。
主な島はトルトーラ島、人口2,2万名、小さな4年制大学と専門学校が2つあるとのことだ。主都のロードタウンのYCにアンカーを打ち周りを見回すと豪華大型客船とヨットの多さに圧倒された。主都とはいえ、明らかに田舎街の風情で石垣市が都会に思える。客船は石垣全日空ホテルを超える大きさなのだ。しかもこの日は岸壁に2隻と沖に1隻アンカーを下ろし小舟で島に渡っていた。USAのセイント・トーマス島でも同様だが大型タクシーでの観光が主なアクティビティーのようだ。
そしてヨットだがマングローブの入江がそこらじゅうにありまさに西表島の風情の中にあふれるほどのヨットが錨泊している。1か所50隻は泊まれるだろう。
日本の漁港の漁船がヨットに変わったらという正夢がここにはある。現実だ。
後で知ったがこのような泊地が30か所はあるだろう。3万名ほどの島民の島々に1500隻のヨットが想像できるだろうか。ブイが設置してあり$25/1日だ。桟橋のあるYCも当然あり12mも船で5000〜7000円/1日だ。我々はかなり慣れてきており、これらのブイの船に迷惑をかけない程度の近くに自前でアンカーを打った。タダである。
チャーターヨットの多さに驚いた。時価5千万円はするであろうヨットが50隻近くもありきれいに整備され係留されている。其処らじゅうでチャーターヨットを見かけたし手軽にセーリングできる環境がそろっている。カリブ海は暗礁が少なく天候が安定しており手頃な入江が非常に多くアメリカ、ヨーロッパ人の非寒地として定着している。自艇で来ている人達も多。ポールさん達も同様で夏は自宅のあるボストン近郊でセーリングを楽しみ冬はBVIに船を回し楽しむのだ。
英語圏のすばらしさだろうがポールさんはイギリスBVIのパスポートを取得している。
 カリブ海どの島でも海岸にごみはなく島内でも清潔に維持されている。分別ごみ処理はされていない。経済的に現実路線を行っているようだ。
 セイント・トーマス(USVI)アメリカバージンアイランドとBVIの比較が面白い。我々は初めセイント・トーマス島に入った。都会なのだ。すべてそろっている。すべて高いのだ。沖縄の那覇に対してトルトーラ島(BVI)は石垣島のようだ。
どちらもセーリング王国だがBVIのほうが居心地が良かったのはポールさん達のおかげだろう。いずれにせよ大自然の陸と海を思い思いのひと時をくつろぐヨットに圧倒された。
 さて八重山の100年後この情景を現実にするには何が必要だろうか
それほどの設備は必要ないが最低限台風を安心してしのげるマリーナーは必要だ。細かく言うと簡単にごみを安心して捨てられて、水、電気、洗濯、トイレ、シャワー完備は最低限か。規模は小さくて構わないが清潔さは重要だ。
石垣島にはもちろんだが西表島にも必要だ。一策として漁港のプレジャーボートへの開放はどうだろうか。実際日本に立ち寄るセーリング仲間たちは遊びに熟知しており漁港に入り個人的に漁師さんと友達になりセーリングを楽しんいる。一方、ある漁港ではヨットが入って行くとすぐに出て行けというところもある。海外からセーリングしてきて念願の日本に着くなり出て行けと言われたらどんな気持ちだろう。どちらも非常に少ないのだが海遊び後進国日本の現実なのだ。

25−Feb
16:00 位置:18°26N  64°32W
Beef Is.着(トルトーラ島東)
ポールさんのホームポートで彼のブイに舫いを取る。偶然にもポールさんたちも今しがたクルージングから戻ったようで狭い水路を誘導してくれた。夕食の誘いに当然のように加わりポールさんの友人を含めて7名の男ばかりの静かな夜を楽しんだ。リンコーちゃんが早朝帰国の途に着いたのを残念がっていた。ポールさんの船はドジャー(コクピットのオー二ング)が開閉式になっており星空を見る演出までしてくれた。ポールさんとロンさんは65歳ぐらいで非常に中の良いアウンの呼吸でセーリングを楽しんでいるのが見えた。

24−Feb
13:00 位置:18°23N  64°42W
Tortola(BVI)(ブリティッシュバージンアイランド)West end着

一週間ぶりにポールさんとロンさんに会いに来た。前回15分ほど立ち話をして是非この島に寄りなさいという誘いにのり来たのだ。
前回はアメリカビザを持たない我々は一度イギリス領のこの島に定期船で入り出入国手続きをするために立ち寄った。ちょうど石垣島と西表島間ぐらいの距離の島でアメリカとイギリスなのだ。
 YC外にアンカーを打とうとしているとすぐに彼らがボートで駆け付けてくれてレストランで食事をしようと誘われた。行ってみると他3名のアメリカ人もおりいっしょにセーリングを楽しんでいるのだ。友人は400エーカーの農業を営んでおり、ポールさんはキリンビールの仕事で4,5年東京にいたことがある。
Paul Sylva  &  Ron  Email: sylva@cove.com
ボート名:AEOLOS V
 何とこの艇名、ディズニー映画、ニモに登場するのだ。ロンさんの息子がこの映画の重要な仕事をしているとのことで佑樹には帽子を私にはTシャツをくれた。
ニモがシドニー湾に脱出したときに出てくるシーンというこうで後で確認したい。

23−Feb
10:30 セイント・トーマス、クラウンベイマリーナ出航

15:00 位置:18°25N  64°37W
Tortola(BVI)、Road Town着
イギリス領だ。前回、アメリカ入国手続時にこの島来たことがありスムーズに出入国手続きを一度に済ませた。
トルトーラ島は2,2万人の島民で驚くばかりの大型客船の出入りとセーリングヨットの多さに圧倒された。100年後の八重山の将来像を見た思いだ。島をいじらず、汚さず島が潤う見本のような島国だ。

15−Feb
00:00 位置:18°19N  63°49W
Trip:23415nm 6.0kt  270°
Wind:  SW 3kt
エンジン

15:00 セイント・トーマス(USVI)着
USVIとはアメリカバージンアイランドのこと。
Crown Bay Marinaの修理屋、クリスにお世話になった。大西洋ど真ん中でのエンジンシリンダー内からの海水噴出騒動の原因であったミキシングエルボーの分解掃除をした。22年間排気管がカーボンで詰まって排水ができなかったのだ。それと舵輪取り付け部のボールベアリングのガタがひどくオートパイロットが作動できなくなっていた。
旋盤加工を含めて細かく作業をとどこおりなく仕事をしてくれた。これで太平洋横断の準備が進んだことになる。気がかりなのはセールの劣化具合だがとりあえずは修理は済んでいることもあり、パナマまでは小セール(サブ)で行くことにする。少しでも紫外線を避けるためだ。

14−Feb.
10:00 セイント・マーチン発
チャイニーズニューイヤーだ。昨日からリンコーちゃん主導で何かと中国式新年を迎え新たなる旅たちの心境だ。
 何かとお騒がせのマックスがいなくなりほっとした新鮮さがある。結局、彼は自分の荷物だけではなく彼の就職での面接に貸したワイシャツを持っていき、自分の部屋の掃除は一切せず自転車のキーは無くしダーバンから着っぱなしのカッパは洗わずうんざりする汚さを置いて行った。自分の目の前のことでいっぱいで初仕事のプレッシャーが先に立ち背いっぱいだった。何とか生き延びてもらいたいものだが。
 1日レンタカーで島内観光をした。その時に道に迷い何気なく聞いた人が台湾人だった。リンコーちゃんは大喜びで我々を紹介し2日間にわたり保(アテ)さんにお世話になった。周さん(奥さん)とかわいいアレクサンダー(4歳)の家族だ。バイクとバギーのレンタルをしており豪華客船のお客にレンタルしている。この日も88台貸出し忙しそうだった。中国の新年にはそれほど関心がないようで新しい台湾人の考えに触れた気持ちだ。リンコーちゃんが張り切って新年を祝う料理を作ってくれていっしょに八重山号で食事をした。アレクサンダーの教育のため6歳になったら台湾の教育を受けるためにアテさんを置いて帰郷するそうだ。どこの家族も子供のこととなると一生懸命だ。この島には台湾人が5名おり何とある場所で偶然にも全員そろって皆驚いていた。

YCを出発する寸前に隣の桟橋にいたカナダ人と長話しをした。元中学校の先生をしており今は退職している。非常勤にはなっており呼び出されると帰らなければならない。友達夫婦の計4名でセーリングを楽しんでいる。カナダの教育事情で日本同様、先生に対する敬意がなくなりつつあり生徒がすさんできているとのことだ。残念がっていた。
Hugh Clawson & Susan  Email: hclason@rogers.com
TEL:(905) 274-1293


14:00 位置:18°17N  63°12W
Trip:23384nm  
イギリス領・プリンクリーピーン島着
メガヨットの船長の紹介で来た。セイント・マーチンの北にある無人島だ。東西二つからなる島だ。当然サンゴ礁を期待してシュノーケルをしたががっかりした。硬いサンゴはあるもののすべて死んでおりバラスのかけらすらない。ブラジル北方の南緯4度の島でもサンゴを期待したが火山性の島で皆無だった。カリブ海では5,6年前に超大型台風の大被害を受けておりその後遺症かもしれない。

9−Feb
00:00 位置:17°31N  62°45W
Trip:23303nm 6.0kt  310°
Wind:  S 4kt
エンジン

09:00 オランダ領・セイント・マーチン着

8−Feb
00:00 位置:16°30N  60°40W
Trip:23150nm 6.0kt  295°
Wind:  S 4kt
エンジン

7−Feb
00:00 位置:15°38N  58°34W
Trip:23001nm 6.0kt  300°
Wind:  E 4kt   156m/day
エンジン

また、ウインドベーンが壊れた。水中部ラダーと上部連結止めのステンレス板が割れた。3mmはある厚いステン板がえぐられるように破壊された。クジラもしくは岩でもひっかけたような想像を超える壊れ方だ。
修理自体は溶接で治る。

6−Feb
00:00 位置:14°29N  56°26W
Trip:22845nm 4kt  275°
Wind:  E 5kt   134m/day
小メイン、フルゼノア、スターボー、観音開き

夜空が様変わりしている。全天水平線まで数えきれないほどの星空だ。北斗七星、北極星、スバル、さそり座、ケンタウルス、南十字星、等々。懐かしさがこみ上げてくる。
地球半周を超えてあらためてこれらの星を見ると北に帰ってきたような懐かしさがある。南半球の星空は星座を知らないこともあるが北半球のほうが美しい気がする。
そんな中、水平線から下弦の月がジワジワと夜空を照らすように現れた。何か神がかりな幻想的な世界でしばし見とれた。今はカリビアンエキスプレスもさり波のない穏やかな海を静かに300°で帆走している。

★カリビアンでの作業リスト
・入国手続・携帯電話、各島および各国間で使用可または不可を調べる。 ・セイント・トーマスYCに電話にて日本からの荷物が到着しているか確認。 ・インターネットサ行・マックス職探しバックアップ
・ボルボパーツ捜し・トイレパーツ捜し  ・ギャレーコンロ見積もり  ・バルクヘッドすれ止角材、シリコン(クリア)  ・ソーラー、ウインドジェネレーター配線
・コンパス配線取り換え  ・ステアリング、ホイール取り付け部がた修理  ・ウインドベーンFRP板作成 および溶接修理  ・メインセール修理  ・トイレクリーナー
・ガムテープ、ビニールテープ購入  ・プロパン、ブタン充填

★トイレメンテナンス
1か月ほど前からトイレの調子が悪かったのだが完全に作動しなくなった。予備のパーツに換えても海水が汲みあがらない。ポンプ周りを解体して驚いたのだが石灰がすさまじくこびりついていていた。
これがラバー弁の故障の基になり作動しなくなった。ヨッティー仲間からトイレ使用後酢を流し掃除することを勧められていたがその理由が分かった。
特に夜使用後、充分な酢を流して溶かすことが重要だ。

5−Feb
00:00 位置:13°52N  54°23W
Trip:22711nm 5.7kt  290°
Wind:  E 4kt  150m/day
エンジン

レシフェ以来初めてエンジンを使用した。いよいよトレードウインドを離れる時かもしれない。素晴らしいクオータリーランでデイラン170マイルを一週間続けた。
我々はこの大西洋貿易風を”カリビアンエキスプレス”と呼ぶ。

4−Feb
00:00 位置:12°37N  5224°48W
Trip:22558nm 6.0kt  300°
Wind:  ENE 12kt  180m/day
小メイン、リーフゼノア、スターボー、クオータリー

3−Feb
00:00 位置:10°56N  49°54W
Trip:22378nm 8.0kt  330°
Wind:  ENE 20kt  176m/day
小メイン、リーフゼノア、スターボー、アビーム

2−Feb
01:00 位置:08°41N  47°58W
Trip:22202nm 7.5kt  310°
Wind:  ENE 18kt  179m/day
小メイン、リーフゼノア、スターボー、アビーム

1−Feb
00:00 位置:06°42N  45°48W
Trip:22023nm 7.5kt  310°
Wind:  ENE 20kt
小メイン、リーフゼノア、スターボー、アビーム

★長期航海での大問題・人間関係=マックスに最後通告
 様々なヨッティーを見てきた。快適な素晴らしいセーリングになくてはならないのが同伴者だ。”船頭多くして船動かず”まではいかないにせよ長期航海での人間関係のワンケースではある。
 マックスが久しぶりに私の感に触り私は彼に最後通告の手紙で私の気持ちと彼への命令書として書いた。事前に佑樹とリンコーチャンに手紙を見せ全員ミーティングで彼に伝えたかった。
しかし、佑樹が断固反対でリンコーチャンも反対に近く、結局佑樹が手紙を破いて海に捨ててしまった。
顛末記はこうだ。風が20ktを超え波が船体にぶつかる荒天中で佑樹は食当作業で船酔いし、リンコーチャンも同様の中、マックスがリンコーチャンのPCで映画を見始めたのだ。この映画はリンコーチャンが我々の英語レッスン教材としてくれたものだ。
久しぶり荒天で私の重要なPCおよびイリジウム電話などは片づけてありチャートテーブルが整理されていた。彼にはPCにとって潮風がいかに悪い状態になるか説明した。
しかも何事につけ彼には何か事がある時には事前に私に聞いて行動せよといってあり、このことが断続的にあり私の感に触ったのだ。
ある時は彼は未経験にもかかわらず真夜中バウへ行って何か作業を一人で行い、私が彼を探そうとしたときに戻ってきたのだ。
映画を見始めていたのですべてのハッチを閉め、イヤホンを付け彼が見る最後の映画として許した。
このことで調子の悪い佑樹とリンコーチャンは蒸し風呂の中で寝ることになり彼は平然と映画を見終えたのだ。
彼の話は私が許したから見た。何が悪いのか分からないとのことだった。リンコーチャンに説明を受けても釈然としていない。
非常に狭い空間での生活なので周りのクルーの気持ちを考えろと日ごろから言ってある。しかもこのようなことが何回もあるのだ。
数回南アフリカで船から降りろとどなったことがある。慣れてくるとこうなる。
佑樹、リンコーチャンはセイント・トーマスまで後1週間だから仲良く行こうよということだ。厳しく言ったところで彼の暗い顔を見たくないというのが佑樹の気持ちだ。
指示したことはできるのだが掃除にせよ、食当の片づけにせよ汚いのだ。子供のようで万事細かく言わないと理解できないことに私がうんざりした。
今回のことでは佑樹のアドバイスにはうなづけるところがあり私が説得されたことになる。一歩二歩下がって見ることも必要かも知れない。どなったところで下ろすことが人道上できないからだ。
彼は現在無一文でフランス領に着いてすぐに職を探さねばならないのだ。すぐにとは到着して2、3日中にだ。我々から離れることは宿と食がなくなるのだ。

31−Jan
00:00 位置:04°43N  43°40W
Trip:21850nm 8.0kt  300°
Wind:  ENE 18kt
小メイン、リーフゼノア、スターボー、アビーム

★情熱の国・ブラジル滞在記
 レシフェYCのアンカーブイに舫いをとりやっと落ち着いてどっぷり夕刻を過ぎたころ手こぎボートで二人が来てくれた。
YCのガルロスとネゴだ。ネゴは生粋のブラジル人でポルトガル語のみでガルロスは5,6か国語しゃべるというポルトガル系ブラジル人だ。ガルロス抜きに滞在記は書けない。
彼にはこの初対面から最後のお別れビールランチまですっかりお世話になった。
 翌日朝、早速ディンギーでYC桟橋に行きレストランで彼ら再度会った。ネゴは一切しゃべらずガルロスの一方的な話を聞いた。
YCのシステム、料金、トイレ、水道、滞在に必要なことだ。それとブラジル人気質について話してくれた。ただ今、大休暇月間に入っておりのんびり仕事をしている期間だそうだ。
リオカーニバルが有名だが全国内で12月のクリスマスからハッピーニューイヤーを超えてメインイベント2月のカー二バルまで、子供の夏休みにかこつけて大人も仕事は上の空とのことだ。だから仕事を頼んでもあせらず
待つことと助言を受けた。ジェスチャーを交えての彼のジョークは意味深であった。
 ブラジル初日の我々にとってはとりあえず入国手続きを済ませたいので彼から方法を聞いて動いた。何せここはポルトガル語でマックスでさえ四苦八苦の入国手続きだった。
ガルロスいわく簡単だよとの言でスタートした1日だが税関事務所と思われる所でマックスが必死に聞くが分からず、結局指示された場所が警察でそこの門番につかまりその手続きに来たといってもここは違うの一点張りで野次馬はできるわで疲れ果て
探すのをやめてしまった。YCに帰りガルロスに話すと”そうかい、じゃ手続きはすべて終了だ。安心しろ。”とのことだ。この件は出国手続き時にはっきりした。
我々が気をもんでいたのはクリアランスといって船舶と人の出入国証明書をどこで貰うかであった。これがないと次の寄港地でかなりの問題となる。
ビザの手続きはエアポートのイミグレーションだったのでそこで問いただすとすぐにクリアランスシートがでてきた。
 3日目はやはり頼りのガルロスに会い重要なエンジン修理であった。何せ我々のエンジンは噴射弁からは
海水が溢れてくる代物だしバッテリーチャージはされないし冷凍庫もエンジン回り問題ありで深刻だ。
しかし、皆でじっくり事前に考えた結果、一番肝心の噴射弁のことはパーツが必要なのでここでオーダーすることはやめそれ以外の修理を依頼することにした。
翌日8時の約束で9時に来てくれた。しかし、この国のエンジニアはメカと電気に分業されており話にならなかった。次に来たロジェリオは勉強熱心な好青年だった。
数回の来船でエンジンの電気周りを修理完了した。しかし、また我々の冷凍庫に新たな問題ができロジェリオが冷凍庫専門業者を伴い来てくれ直してくれた。
ブラジル滞在でロジェリオが一番安心できたかもしれない。
エンジン修理が見えてきたところでガルロスに細かい備品調達のできる店を聞こうとした。彼はノートを取り出し細かいメモを取ってオレに任せろ。
仕事の合間に準備するから時間をくれとのことだ。備品の種類も多いので専門店の数も多いようだ。ここのタクシーは20分1000円程度で高くないが言葉の不便さも彼は考えてくれたと思う。
実際タクシーに乗って行き先を伝えるのに一苦労だった。セールメーカーにセールの修理を依頼した。私の顔を見ながら値踏みされ高かったので半分ほどの修理でゼノアだけにした。
修理完了日の8時から9時にくるとの事だったが来たのは12時前だった。一生懸命言い訳をいうセールメーカーに払うものは払って顔も見ずに離れた。子供のような言い訳なのだ。
 レシフェの街は150万都市だ。古い教会がたくさんあり小旅行した。バスの乗り方がわからず尋ねると親切にバスまで案内してくれた。
そして運転手に行き先を伝えてくれたり何かと好奇心旺盛なのか質問してくれたり目的地に着くまで楽しかった。ビーチにも行ったがかっぷくの良い女性たちのTバッグと思われるビキニにはびっくりした。
遠目からも充分楽しめたが、近ずく気にはなれなかった。今年流行なのだろうか。それにしてもブラジル人たちは老若男女問わず海水浴がすきだ。若者のビーチサッカーをみてここのサッカー熱とその実力はただ者ではないことを実感した。
 レシフェを出航して2日目に到着した島では赤と黄色を基調としたユニフォームを着たコーストガードにであった。ボートは真っ赤だ。気易く道案内をしてくれた。日本の保安庁もこのぐらい遊び心があってもよいかもしれない。
 最後にブラジル人ガルロスのことを書きたい。結局、彼に頼んだ備品はほとんど私の手に届かなかった。何度か催促したが自分の車が壊れてYCへいけないとか、またの時は風邪を引いて行けないとかという理由だった。
待ちくたびれて、もういいからと断っても調達するからの一点張りで困ってしまった。困った理由はブラジル離日にかかりブラジルマネーを用意しなければならず、しかも金額も分からず困ってしまた。
結局はUSドルで準備し最終日はビールを飲んで別れることにしていたので全員でYCへ行った。彼は決して怠けものではなく実際フランス人青年オーダーのヨットを進水させその後の備品取り付け等々忙しいのだ。
そんなこんなで我々の備品調達はできず、彼はあやまって私はほっとしておいしいビールとランチを一緒に取りネゴ初めフランス青年たちと記念写真を撮って別れた。
パッショネイト・ブラジルを肌で感じた滞在だった。

30−Jan
01:00 位置:03°05N  41°14W
Trip:21679nm 7.0kt  320°
Wind:  E 16kt
小メイン、フルゼノア、スターボー、アビーム

2度目のビッグヒットだ。前回同様のバラクーダーの仲間で同サイズだ。今回は佑樹が下ろし冷凍庫も動いているので手際よく処理できた。
リンコーちゃんが料理本を持ってきており日干し魚もおいしそうに準備ができた。私は魚を引き上げる際にはりを指にひっかけてしまい中指が腫れだした。
消毒はしたが場合によっては今チャン彰子チャン先生処方の飲もうと思う。遠く外洋にあって次なる手段があることに、お二人に深く感謝申し上げます。
 レシフェを出てから2度目のスコールデーだ。私はオーにング風下、マックスと佑樹は風上側を使ってリンコーチャンはシャワールーム(トイレ)で浴びた。前回が3日前だったので皆爽快感に浸った。
ポリタンク2個、40L程度たまったのでメインタンクに入れた。
日本出航時に赤道超えとトレードウインドを考え、アンテナ、ソーラーパネル、スペース兼用でFRPルーフを設置してあり左右舷から雨水を取れるようにしてある。
非常に有効である。デッキを伝って流れてしまう雨水はかなりの量だが、次回があればフィルターを付けて船体最大幅デッキの所に取り口を付けようと思う。

29−Jan
01:00 位置:01°11N  39°43W
Trip:21516nm 7.0kt  330°
Wind:  E 14kt
小メイン、フルゼノア、スターボー、アビーム

28−Jan
0:00 位置:00°43N  38°06W
Trip:21344nm 6.0kt  310°
Wind:  E 10kt
フルメイン、フルゼノア、スーターボー、観音開き

★10:30 位置:00°00N  38°47W
Trip:21416nm 7.0kt  320°
Wind:  ESE 13kt
小メイン、フルゼノア、スターボー、クオータリー
★赤道通過!!
リーフィング作業中、フルメインセールを破いた。
劣化からきたトラブルだ。

27−Jan
0:00 位置:02°07S  36°19W
Trip:21188nm 8.5kt  290°
Wind: E 1kt
フルメイン、リーフゼノア、スターボー

26−Jan
0:00 位置:03°18S  33°51W
Trip:21014nm 6.0kt  280°
Wind: ESE 10kt
フルメイン、フルゼノア、ポート、観音開き

24ーJan
00:00
 位置:04°53S  33°00W
 TRIP:20820nm Cog:10°5.5kt
 WIND: ESE  10kt 
フルメイン、フルゼノア、リーチング、スターボー

13:00
フェルナンドール・ド・ノゴーニヤ島(ブラジル領)着
位置:03°49S  32°24W

★錨泊はWアンカーと心得よ。
身体浴に飢えている我々はブイを取り船を止めるとすぐにゴムボートを準備しビーチに向かった。佑樹と事前に必ずバックアップアンカーを打って行こうと決めていたにも関わらず海に入れる嬉しさですっかり忘れてしまった。ビーチに上陸し島散策しながらふと八重山号を見ると流されていた。ここのビーチはうねりが入りかなりブレークしていた。
佑樹がバウでパドリング、マックスがトランサム(船尾)からボートをおして、私がエンジンスタンバイで脱出を試みたがブレークした波にのまれてしまった。再度、ゴムボートをビーチに上げ横にしてビルジ(海水)を出し今後は佑樹の案でマックスと佑樹が長くしたバウロープを持ちシュノーケリングで脱出に成功した。急いで八重山号に向かい難を逃れた。
今までの航海で船を流したのは2度目だ。もちろん風下にオープンシーを確認してのことだがバックアップアンカーは必須であることをあらためて身にしみた。それと充分すぎるアンカーロープ長さを持たなければならない。この航海に出てからきずいたがロングクルーズにはロープではなくチェーンが必須である。
ちょうどビーチに戻り始めたころブラジルコーストガードが来てここにアンカーを打つな、ついて来いということで結局我々の身体浴は普通の係留地にアンカーを打ちそこで船底掃除とバラスト周りの確認作業となった。しかし、皆喜んで作業をしたのですぐに終わってしまい、佑樹とマックスは身体をもてあましボートでスピアフィッシングに出かけた。結局この島には上陸せず彼らが突いてきた魚料理ディナーをとり、翌早朝出航することにした。
この島は国立公園ということで期待していたがサンゴはなくがっかりした。港もなく入江があり大きな豪華客船が錨泊していた。地元の小型船で島に上陸したり観光、ダイビングなどのアクティビティをしているようだ。島には大きなホテルは見当たらず自然保護の視点で見ると素晴らしい一つの方策のように見えた。ちなみに日本を離れて初めてブラジルで分別ごみ処理を見た。

23ーJan.
01:00
 位置:06°51S  34°09W
 TRIP:20665nm Cog:30°7.0kt
 WIND: ESE  9kt 
フルメイン、フルゼノア、クローズ、スターボー

22ーJan.
13:00
 位置:08°04S  34°52W
 TRIP:20578nm 
 WIND: SE  6kt 
レシフェ・YC出航
フルメイン、フルゼノア、クローズ、スターボー

"Brazil Recife出航"

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